2014年09月22日

馬のいない競馬場。

昨日はちょっとした用事を済ませるために札幌競馬場に行ってきた。

開催中は酸欠を起こしそうなくらいものすごいお客さんだったので、真新しい新築物件を隅々まで眺められなかったことが心残りになっていたこともある。

2014921_2

 

するすると誰にもぶつからず中に入って思い出した。

こうして、馬の走らない競馬場に入るのは、ウオッカのダービーの日以来。それまで競馬をしたことがなかった私が、初めて競馬場に入り、初めて馬券を買った日。

そして何といっても極めつけは、ウオッカとアサクサキングスの両馬に歓迎されたのか、びっくりするくらいの配当がつく馬単を当ててしまい、こわくて何度も後ろを振り返りながら帰った日でもある。

確かあの日は、馬券を買う場所からあまり動かず、コースも遠目にチラッと見ただけ。どうせ馬も走ってないのだから、行かなくてもいい所なのだし、へたにウロウロして競馬初心者丸出しで歩いては、防犯上よくないと思い込んでいた。

その頃の競馬場のイメージときたら、今では大変申し訳ないことだけど、まったくよくはなかった。

今まで会ったことのないやけに薄気味悪い人がたっぷりいて、何をしてこのひとは生きているんだろうと、大きなお世話だとお叱りを受けるような想像ばかり。頭に浮かんだものを、いちいち打ち消すこともためらわれるくらいのデンジャラスゾーンだったと思う。

そこに9万円の的中ときたら、もう大変。思いっ切りキャーとも助けてとも言えず、突然強姦にあって「騒いだら殺す」と耳元でささやかれている気分だった。

競馬場最短滞在時間を記録した日でもある。

それにくらべて今はどうだろう。

ああ、なんて美しい建物なんだ。こんなに贅沢な芝生の絨毯がある場所なんて、札幌には知事公館くらいしかない。場内を歩く人たちの身なりはきちんとしている。匂いのしそうなおじさんもいない。馬は走っていないけれど、そのぶんかかりぎみの子どもたちが元気に転げまわり、競馬についての豊かな英才教育もばっちりだ。少なくても私のように変なイメージを持たずに大きくなってくれるだろう。

しかし、この距離を走るなんて、馬といえども苦しいだろうな…。

札幌記念のスタート付近から、ぐるりと一周視線を回してみた。ゆっくりなのに目を支える筋肉がとても疲れたが、時々ロジユニヴァースやブエナビスタ、ゴールドシップがフラッシュバックしてくれた。ロジは2010年の札幌記念だと思いたい。

馬の走らない競馬場は、開催時には見えなかったものがたくさんあって、発見するごとにいろんな思いが込み上げてくるし、いったい何をしに来たのか、目の前に座って携帯ばかりみている青年も、実は昨日彼女に告白してOKをもらい「なんて返事を書こうかな~」と有頂天かも?なんて、どんどんいい方に考えてしまう。

競走馬にとって、競馬場は自分の命をかけた戦場だけど、彼らのいないここは、のんきでだだっ広くて、散歩には丁度よくて、歩き疲れたらうまくないソバ(まだ言うか!)も食べられる、ヒトにとっては癒しの空間そのものだった。

案外、いいところじゃないの。

PATの残金を気にして、ハラハラしながら馬券を買うのがばかばかしくなってきた。

で、気分よく新潟8R、カカリアとロマネクイーンの馬単が的中。おそらく順当勝ちだと決め込んだメインのセントライトやローズに目もくれず、2500円を握りしめて一目散に友人のワイン店へ。

ドメーヌ・ド・ミュゼル。ドメーヌはワインだけではなく、葡萄畑の隣で競走馬の育成にも携わっているという馬好きさんが飛びつきたくなるような逸品をすすめられた。辛口の白。

さぞかし馬いんだろうな~。

我が国代表の馬たちがフランスに旅立った。

このワインは凱旋門賞の夜に飲もう。日本馬が負けたら飲まない!とか、そんなルールではない。私はこうして書く時も、使わないようにするフレーズだとか、言い方とか、自分だけのこだわり設定を作らない。こだわりって、ひとさまからしたら、どうでもいいことだし、きっとつまらないことだと思うから。

ひとはもっと自由でいい。自由でいいぞ!ゴールドシップ&典さん!\(^o^)/

今の所、金色に輝く馬のラベルをみてニヤニヤしています。

Dcim1215

 

上坂さんこんにちは。
つい一週間前は北海道も強い雨が降り
大変でしたのに、すっかり秋晴れの様子
ですね!
開催していない札幌競馬場…馬がいない
のは淋しいですが、のどかで心地よさそ
うに感じます。(画像の人も(^^))

確かに10年位前と今とでは競馬場へ来
る人も変わりましたよね。
女性でも行きやすくなった気がします。

フランスへ3頭共無事に到着して安心
しました。
ゴールドシップ君に横山騎手が騎乗で
本当に良かったです。
日本で走った実力を出して欲しいですね。


上坂さんこんばんは♪
札幌競馬場綺麗になりましたね。
馬の居ない競馬場とても不思議な空間です。
やって来ました凱旋門!
今からドキドキです。大好きなシップがちゃんと
走ってくれるのだろぅか?典さんお願いします。
ジャスタくんがいるから安心だけど…。
みんなが応援しています!
無事に日本へ帰って来てね。

ふくさん、こんにちは♪
久しぶりすぎる馬のいない競馬場でしたが、それはそれでアリなのではないかとぷらぷら歩いておりました。
馬が走らない競馬場は意味がないと思ってましたが
そうではないんですよね。
本当にいろんな思いがめぐって来て
身体はのんびり、頭は忙しく想像するという逆転現象を楽しんできましたよ♪
ゴールドシップ。どうなんでしょう。
なんたってフーテンの豪脚馬ですし、フィーリングの典さんですからね。
と、言いながら
あっさり勝ってくるということを盛大に想像しています!

てるみさん、こんにちは♪
改装したのですから当たり前なんですが
本当にきれいになりました。
蹄の音が聞こえないぶん
コースをみながら
「こんなこともあったっけな」と
回想できるのも
馬がいない競馬場ならではのことだったと思います。
ゴルシとジャスタ。同厩舎であり
隣人でありライバルであり友でもある両馬。
今回は完全チームジャパンということで
日本人騎手の腕の見せ所!!
馬たちもそれに応えてくれたら最高ですよね!

コメントを投稿する

絵文字を挿入

コメントは管理者が公開を承認するまで反映されませんのでご了承ください。

競馬女子部 コメント投稿規約

  • (1)コメント投稿は、ご利用者ご自身の責任において行われるものとします。ご利用者がコメント投稿した情報は、ご利用者自らがその内容について責任を負うものとします。
  • (2)公益社団法人日本軽種馬協会(以下「本協会」)はご利用者に対し、コメントの掲載内容(他のご利用者が提供する情報を含みます)についていかなる保証も負わないものとします。そのため、掲載コメントによりご利用者が被害を被ったとしても、本協会はご利用者に対して賠償する義務を一切持ちません。
  • (3)コメント投稿は、本協会が選別した上で本ブログに掲載されるものとし、必ずしも投稿のすべてが掲載されるわけではなく、また掲載されるまでにはお時間をいただきます。投稿内容の一部を本協会が編集・追記・削除した上で掲載される場合があります。
  • (4)コメント投稿が実際に掲載された場合でも、ご利用者に対する本協会からの謝礼等はございませんので予めご了承ください。

以上

最新の記事

記事一覧

アーカイブ