2014年09月15日

引退馬サミットに行ってきました。

9月14日。新ひだか町静内の軽種馬農協にて、引退馬ホースサミットが行われました。

先に設立された全国の余生牧場からなる引退馬連絡会初めての催しです。

~いっしょに考えよう!馬たちの未来を~をテーマに、サミット主催で同町の功労馬牧場ローリングエックスクラブ代表の藤沢澄雄代表が進行役になり、NPO法人引退馬協会代表の沼田さん、獣医師の服巻先生、馬主代表の飯塚氏(新潟馬主会会長)、生産牧場からは白馬牧場の長浜さんのトークショーは、大変参考になるものばかりでした。

会場内には、競走馬を引退した後の馬たちの写真が飾られ、私たちを楽しませてくれた懐かしい馬の近況も知ることができ、こうして幸せな余生を送れる馬たちと、そうでない馬たちとの「別れ道」はどこなのか、もっと何かできることはないのかと考えさせられました。

競馬を終える馬たちの現実は、馬主さんの「引退だね」という一言からはじまり、競走馬が経済動物としての役目を終えたことを意味します。

その後馬たちの運命は、携わっていた調教師さんにゆだねられているといい、現役を終えた馬たちの多くは「乗馬」として旅立っていきますが、現実は殺処分される馬がほとんど…。

サミットには飯塚氏の他に、少数ではありましたが馬主さんの姿も見受けられ、正直な胸の内を明かしてくれました。

「ひと昔前の馬主は走らない馬を処分する考えが当たり前だったが、今は少しずつ意識も変わってきている。うちの馬たちは余生牧場に入れるようにしている。なるべく助けたい」

このサミットは、馬が生きられない現実を馬主さんに責め立てるのが目的ではないですが、一般の参加者の中には「最後まで責任を持ってもらいたい」という声もあがりました。

本来はそうあるべきなのかもしれませんが、

そもそも競走馬は馬主さんの馬であり、馬主さんがいてくれなくては競馬は成り立たないということを忘れたくないですね。

馬主さんが高いお金を出して仔馬を購入し、それを育成牧場で調教し競馬に向かわせます。ここまででも大変なお金がかかっています。

だいたい、よそ様の馬にとやかくいいなさんなと言われたらそれまでなのですが、私を含め、競馬を楽しむものにとって競走馬は夢と希望そのもの。自分たちのために走ってくれていると錯覚してしまうほど素晴らしい宝物です。そこに愛だって芽生えてしまうかもしれません。できることなら馬主さま、どうにか最後まで生かしてあげてくださいと小声でささやきたくなるんですよね。

沼田さんのお話の中で、アメリカでは馬主登録時に25ドル、引退馬のために基金を積み立てるそうです。そのお金をプールして余生に充てるという制度を紹介してくれました。

アメリカで獣医研修経験のある服巻先生は「馬は大型動物ですが、アメリカではコンパニオンアニマル。つまり犬や猫と同じでアフターケアが進んでいます。日本でも、もっと積極的に引退馬について知ってもらうこと。基金を募り、引退馬の健康を考えて最低限のことができる環境を作ってもらいたい」

牧場からは長浜さんが「馬1頭、せめて3万円のカイバ代があれば何とか救ってあげられるのですが、人件費などを考えると厳しいですね」

「重賞をとった馬には14歳から毎月2万円の助成金が出るがそんな金額で足りるわけがない。この制度開始時は5万円だったがどんどん引き下げられていく。経営努力にも限界がある」と西村牧場さんから切実な声もあがりました。

ひとに与えられた役割というものがあるとするならば、競馬ファンや馬好きさんにも、競走馬がいてくれたからこそ出会えた幸運や楽しいひとときがあったはず。馬に情熱をそそぎ、愛し始めた瞬間から、大いにかかわっていると思うのです。

競馬界の一番大きな裾野は私たちファン層。

この莫大な力をもってすれば、引退馬の1万頭や2万頭、なんとでもなる!というのが私の持論ですが、それには馬が馬らしく生きるにはどうしたらいいのかという心の結集や関係各位の協力、誠実でシンプルなシステムつくりが必要ですね。

私は重賞をとれなかったトウショウシロッコを馬主さんから無償譲渡を受け、自分の通う乗馬クラブに置いて乗り回そうと思っていましたが、縁あって警視庁の騎馬隊に入れました。その後、岩内町にあるホーストラスト北海道にいるアドマイヤチャンプのトラストオーナー(毎月3000円)になって、毎月のように会いに行っています。

生産牧場さんは仔馬を作り、馬主さんはその仔馬を買って育成牧場さんで競走馬になるための調教、会員制のクラブで一口馬主として出資するひともいれば、その他大勢のファンは競馬場で馬券を買う。

そしてその後!

『みんなで引退馬の面倒をみようじゃないか』

枝分かれした道のゴールが、この考えに辿りつく日も、そう遠くないと感じた今回のサミット。

私も自分ができることをこれからもしてゆきます。

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サミットの様子を紹介いただき、ありがとうございます。参加したかったのですが、なかなか北海道までは行けず…。
こういう活動があることを、もっとたくさんの方に知っていただきたいですね。(特に競馬ファンに)
一頭でも多くの馬が天寿を全うできるように…そう願ってます。

上坂さんこんばんは。
引退馬のこれからを考える。少しずつですが何かが変わってきている気がします。関係者の方はもちろん、一般の人にも伝わる様に全国でやって欲しいです。是非参加したい!
馬主の方は、海外に見習って少しでも貯えておけないものなのでしょうか?素人の考えが甘いのでしょうか?馬主の一声で馬生は左右されます。厩務員さんが余生牧場を作りましたとても嬉しく応援していきたいと思います。

まったく同じことを考えていました。そうです、なんで年々引き下げているのか、それに馬主になる際の積み立て。これがあれば救われるはずなんです。さらに言えば、サラブレッドの末路をファンは知らないことが多いのです。・・・言いたくはないんですが、JRA怠慢です。

私は好んでサラブレッドに乗ります、というか、育成牧場で乗馬を覚えたので初心者なのにすごい子に乗せられて暴走されていました。でも、きちんと調教が入ったサラブレッドは、どんな品種よりも乗りやすく、乗り味も良くて大好きです。

乗馬をする人も、自馬をもてるのならサラブレッドも考えてほしいなと思います。私は貧乏なんで持てないのが悲しいです・・・。

上坂さん、昨日はご参加ありがとうございました。
ご投稿のてるみさん、全国で開催したいと考えています。ご理解くださいね。おっしゃられた「馬主の一声で馬生は左右される」・・・おっしゃる通りです。そして今回のイベントで気がついたことに「多くのファンの声で、馬主の判断が左右される」ということもありそうな気がします。みんなで考えましょう。

沼田さんにお会いになったのですか?
私は引退馬協会でFP会員をしていて、ミユキちゃんとナイス(と、もう一頭、沼田さんのお膝元で、サマニターフ君にも出資していたのですが、沼田さん始め、スタッフの皆様に見守られつつ、昨年、サマニ君は小腸捻転で、亡くなってしまいました)に出資しています。
渡辺牧場さんは引退馬にとって、最高の環境です!!
もっと、引退馬の引き取り方、引き取り先をオープンにして下されば、引き取りたい方、引き取れる方も、増えるのでは・・・と思います。

上坂さんが以前教えてくださった
「引退馬連絡会設立」を読んで競走馬の引退後がとても気になり、色々な余生牧場の状況を知りました。
引退後の馬たちにとっては厳しい分かれ道なんて心が痛みます。

この状況を少しでも多くの方に知ってもらいたいですね。
展示写真に「ハルウララ」がありましたね。
彼女には幸せな余生を過ごして欲しいです。
もちろん全ての馬たちにも幸せに過ごせる日が来るように思っています。


もなかさん、私も実際に引退馬2頭にかかわっていますし、今あるシステムの向上を目指して、これからも発信していきますね!

てるみさん、深い意味合いでいうタブーに位置づけられた引退馬について、馬主さんも考えてくれるような時代がやってきました。もうまもなく、きっといい方向むかっていくと信じていますよ♪

かれんさん、ほんのわずかな積み立ててで、何頭の馬が余生を送れる当たり前の世界になることか、サミットを通じて学びました。実現する日も近いと思っています!

すみおさん、お疲れさまでした!本当ならゆっくりとお話しできたらと思いましたが、次回まであたためておきますね!

白馬が王子様さん、沼田さんと会うことができましたよ。シロッコの時に大変お世話になりましたので、ようやく直接お礼がいえました。渡辺牧場さんのような環境は、北海道ならどこでも整うでしょうし、余生牧場をやりたい方も多いのでますます増えていくと思いますよ♪嬉しいですよね!

ふくさん、ハルウララの馬生はいろいろありましたが、今はこうして幸せに暮らしているようです。馬の近況がわかるのも、ファンにはありがたいことですよね!勝てない馬なら処分してもいいなんて、神様は思っていないはずですよね!

JRAは引退馬協会に毎月寄付金を支払うとかしたらいい...

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以上

上坂由香

出身地
北海道札幌市
職種
エッセイスト

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