2016年08月17日

8月に思うこと

horseみなさまこんにちは、河合紗希子です。

東京は台風一過で暑い一日となりました。
グングン気温が上がっていく14時頃、ちょうど都心を移動中で、アスファルトの激しい照り返しの道を歩きながら一瞬意識が飛びそうになりました。

こんな日はプールにドボンと飛び込みたいwave!!!

…のですが
今のところ海にもプールにも行く予定がないので、かわりにこんなお写真をheart04

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とっても気持ち良さそうなお顔に「粋な涼」を楽しませていただきましょうhappy01shine


horse8月15日のこと

終戦記念日を迎え、黙祷を捧げました。

この日は、戦争と平和について改めて思考を巡らせる日にしています。
なんて言葉にすると聞こえはさも立派そうですが、私がこのことを真に「身近に」感じながら考えるようになったのは、競馬に興味を持ったのと同じタイミングでした。

騎手・調教師であった私の祖父・保田隆芳は1920年(大正9年)3月生まれ。

騎手デビューは1936年11月、16歳。
騎手引退は1970年2月、49歳の時でした。

このおよそ33年の間に、戦争によって競馬を離れた時期が5年
1941年から1946年です。

子どもの頃、祖父や祖母から戦争のことを聞くことは度々ありました。
深く考えさせられること、おそろしさ、争いの惨さ、胸に去来することは多くあれど、まだその話は、自分とは距離のあるもののような気がしていました。

それが自分にとって初めて身近になったのは、祖父の騎手時代と兵役時代を年齢で理解・実感した時でした。

1941年から1946年。
この5年間、祖父の年齢は、21歳から26歳。
アスリートとして貴重な20代の前半です。

また、復員してすぐの頃は兵役時代の体重増加によって馬に乗ること自体が非常にきつく、なかなか勝利をあげることができない苦しい時期がしばらく続いたそうです。
(終戦してしばらくは競馬の賞金自体が安いことなどもあり、同じ門下の兄弟弟子で進上金をわけあっていたという話も聞きました。)

さらに戦争について深く考える大きなきっかけとなったのが
昨年・2015年4月25日〜6月28日
JRA競馬博物館で開催された特別展「伝説の騎手・前田長吉の生涯」でした。

※↓昨年2015年の特別展開催中のポスターです。

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前田長吉さんは、クリフジ(牝馬として日本競馬史上唯一のクラシック3勝)に騎乗し、日本ダービーを史上最年少記録20歳3か月で制した天才ジョッキー。

1923年生まれ、尾形厩舎の見習騎手となったのは1942年。
(私の祖父とは兄弟弟子という関係です。)

しかしダービーを制した翌年、戦争によって21歳で満州に出兵。
抑留されたシベリアで23歳の若さで命をおとされました。

23歳はあまりにも…あまりにも、若すぎる。

この時の特別展では、最近になって発見されたというチョッキやブーツなど、大変貴重な遺品や資料の数々が展示されていたのですが、びっくりするほどきれいな状態で、これまでほとんど知られていなかったという幻の天才騎手の体温が感じられるかのようでした。

そのブーツやチョッキ、錘、手紙などの資料を見ているうちに感じた体温のようなものが、前田長吉さんご本人のことのみならず、「時代」そのもの、さらにどこか遠いもののように感じていた祖父や祖母から聞いていた話をグッと自分に近づけてくれたように思いました。

深く考えさせられること、おそろしさ、争いの惨さ、胸に去来することは多くあれど、自分とは距離のあるもののような気がしていた戦争の歴史。
また、考えることがあっても、正直なところ、どこかおそろしさが先行して自分から近づくことを躊躇する部分がありました。
受動的だった時代に対して、自分からもっと知らなくてはならないのだと思ったきっかけ。
私にとっては、競馬でした。

戦争を体験していない若輩者がこのような気持ちをくちにするのはおこがましいことかもしれませんが
かけがえのない、尊いいのちを
アスリートにとって貴重なじかんを
どうにもならない国の力によって奪われるなんて、絶対に絶対に二度とあってはならんと強く思います。

日本の社会の一員として「戦争をしない日本」をまもっていかねばならんなと
今は、こころの底から思うのです。



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こんにちは。はじめまして。

戦争は、、、なくならないと思います。

いまも地球規模で見ればわかると思います。

残念ですが、戦い争うこともまた人間の歴史、、、みんながハッピーなのは物語の世界だけ。

自分の利益を優先するのが人間です。

諦めろ、、、

なんて諦められるはずがない。人の命や人生が誰かの価値観で測られて良いはずがない。

他人の痛みに気づくこと、それができたなら、利益は作る物だと理解できたなら、くだらない争いは起きないと自分は思います。

まさひこ様
初めまして。ご来訪&コメントありがとうございますconfidentshine
争いはなくせるのか。世界平和は実現するのか。これって人間にとって(生物にとって?)永遠の課題と思います。私は…諦められません。おっしゃる通りですね。気付くこと、そしてさらにもう一歩、“我が事感”を持って考えること、向き合うこと。そこからスタートだと思います。千里の道も一歩から。まずは自分の周りの小さな争い事に目を向けることから始めてみたいですねclover

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河合紗希子

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