爆弾低気圧が日本列島をむちゃくちゃにかき混ぜていく中、寸でのところで難を逃れた阪神競馬場では、ゲート前の桜並木も鮮やかに第73回桜花賞が行われました。
今年の桜の女王を占う前哨戦では、チューリップ賞でクロフネサプライズ、フィリーズレビューでメイショウマンボ、アネモネステークスではクラウンロゼ等々、各タイトルをきれいに分け合った実力拮抗状態。
加えて、無敗で上がってきたトーセンソレイユや、阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬ローブディサージュも虎視眈々と桜のティアラを狙います。もう、こうなってくると、予想屋プロ陣営も結論がまちまちでまったく参考になりません(笑)
こういった予想難解レースから万馬券が出やすいこともあり
「おかず代稼ぎが、豪華ディナーとなるか?」
焼肉やお寿司を思い浮かべてニヤニヤしながら、競馬仲間である馬券番長(栗山町在住のマダム)と、慣れないスマホでメールのたたき合いをして馬券を組み立てていました。
『競馬には夢がある』という言葉の中には、おいしいものがぶら下がる妄想だって含まれるのです。
芦毛の馬体が、現役最強馬と強さを分かち合う牡馬に重なってみえたサプライズや、ひときわ脚の長いスレンダーちゃんであるマンボ。彼女たちをエスコートする武兄弟のワンツーフィニッシュに期待が高まる中、気まぐれな競馬の神風は、イタリアンサムライ兄弟の背後に強く吹き付けたようです。
2013年度桜花賞馬はアユサンに決まりました。
お父ちゃんは最強種牡馬ディープインパクト。同じ父を持つレッドオーヴァルの強襲をさし返すというど根性娘。ポスト:ジェンティルドンナの称号に、もっとも近い女の子の誕生です。
色気を出し過ぎて3連複に手を出した私と、印の付きがよくなかったアユサンを消してしまった馬券番長の情熱馬券はみごとに玉砕しましたが、わりと大柄でしっかりと身が詰まった桜花賞馬の雄姿は、「また強い牝馬の登場か?」という夢を抱かせてくれました。
「今夜もホッケだよ~」
「Re:私は納豆でいいわ~」
手を叩いて熱烈応援した後は、何事もなかったように平然と、いつもの質素な食卓を囲み、追っかけやってくる皐月に向けて鋭気を養うのです。