2015年02月26日

競馬ブック制作開発局に潜入1

今週は、先週のブログで告知させていただいた通り、

マジメな内容でお送りしたいと思います(笑)


私が働いている勝馬の、新聞制作システムは株式会社ケイバブック様

(以下、わかりやすく専門紙名で競馬ブック)と共同開発していて、

昨年12月に勝馬地方版の新聞作成システムが新しいものに移行しました。


その際、競馬ブックの開発部門である制作開発局の山田局長が弊社に立会にみえて

新システムの使い方などを説明してくださったのですが、

その時に開発している商品のことなどお話を聞くことができました。


私は競馬の仕事に就く前に、総務省統計局で公務員をしましたが、

入省して5年ほど情報処理課でプログラム開発を行っていたこともあり、

山田局長が話してくださった内容が非常に興味深く感じました。


そこで、「制作開発局のことを取材させてください!」とお願いし、

開発局がある大阪に行ってきたのです!

 

A


中に通していただくと、ビルのワンフロアが制作開発局となっていました。  

 

Img_9326


開発部門ということだけあり、たくさんの管理モニター、

そしてサーバーなどが置いてあるコンピュータ室も。  

 

100_0275

P1030100


今でこそ、パソコンでレイアウトして新聞ができる時代になりましたが、

昔は活版印刷といい、新聞の馬柱なども一つ一つ文字を組み合わせて

作っていたそうです。  

Img_9319


文選工が文字を拾い、植字工と言われる職人さんが

この作業を行っていたということですが、

たくさんの文字の中から必要な文字を探して作るのは

今の時代から考えると、本当に大変な作業ですよね。


この活版の時代を経て、昭和43年4月頃から手動写植を導入、

その後電算写植へと移行。


(写植[手動]とは、必要な文字をネガフィルム状になっている

ガラスの文字盤から探し出して、その部分に光を当てて写真の原理で

フイルムや印画紙に焼き付けることです。)

Syusya(手動写植)   


Densya

(電算写植)           


Img_9323

(電算写植の初期は紙テープ)


Img_9321

 (出力はフイルムや印画紙) 


そして山田局長は、昭和45年頃コンピュータに出会い

プログラムを勉強し始めたそうです。


今でこそ、ある程度の規模の会社組織ならば

開発部署があるくらいプログラムは普及していますが、

コンピュータの普及すらしていないこの時代にプログラムの勉強というと・・・


なんと「1冊の英語のマニュアル」を元に、一人で仕事が終わってから

毎日勉強してプログラムを作っていったそうです。


時には、58時間くらい仕事をし続けた日もあるのだとか。


そしてプログラムを作成し、どんどん業務の効率化を図ることで

「会社が音を立てるように変わっていった」といいます。


また、競馬新聞作成では馬の血統や成績など膨大なデータを必要としますが、

データベースの作成においてもいち早く着手し、

「昭和50年6月より入力データを使い捨てる事が勿体なく感じ、

当時の磁器テープにより保存開始し始めたことが、

今日のデータベースの基礎となっている」と語ってくれました。


現在、(株)ケイバブック系列に「競馬四季報」などを制作しているサラブレッド血統センターがありますが、

「80万件の親子テーブルから表示される1680年のバイアリータークにさかのぼる

血統図、牝馬系統図などはデータベースならではの利点を活用したもので、

現在ではデータベースが会社の大きな強みとなっている」とのこと。


どこの業界にも言えることですが、先駆者となる方々の努力とパワーは本当にすごいと思います。

常に色んなところにアンテナを張って、何が必要になるかという先見の明が企業の発展には必要なのだと感じました。


ちなみに取材当日は午前11時半にお伺いしたのですが、

話していただくことのすべてが本当に興味深くて、

聞いていて楽しくて気がついた時には18時過ぎでした(笑)


というわけで1度ではお伝えしきれないので、

来週は競馬ブック制作開発局で実際にどのような商品が開発されているか、

今後の競馬業界におけるIT分野での取り組みなどをご紹介したいと思います!

いやいや、いつもマジメな内容を
書いてくださいね(笑)

大阪行ったのはそういう訳だったのですね。
そんな開発センターが大阪にあるとは驚きです。
膨大な競馬情報がビッシリあるわけですね
今でこそ、パソコンが当たり前の時代ですけど
当時は全て手作業とかの時代だったはずでしょうから(その頃生まれていないので分かりませんが・笑)

来週の更新も楽しみです。

マジメなブログ拝見しましたよ!
競馬新聞作るのも大変な作業ですよね。
計り知れないほどのデータあるんでしょうね~
試行錯誤しながら今に至ってるんだろうな。
続きも楽しみにしてますね!

それにしても後藤騎手どうしちゃったんでしょうね…
こないだの落馬が少なからず影響してるのかなぁ。大好きなジョッキーだったから残念です。

はじめまして、です。
元の同僚サマたちの写真とかもあって、
懐かしくなっちゃってついコメントしちゃいました。
ちょっと平均年齢高めのイケメン揃い(*^^*)

日々進んでいく技術の進歩についていくことも必要ですが、
先人が積み上げてきたものを受け継いで、さらに
強化していくことも大事なんだよなぁ・・・と改めて思いました。
(それって、どちらも理解してないとできないので、
倍しんどいっていうのもあるんですけどね^^;)
今は退職して別のシステムやってますが、ブックで学んだことは
今でも私の基礎部分でがっちりした地盤を担ってくれています。

あっ、あんまり書くと正体がばれるので、この辺にしておきます(笑)
続編も楽しみにしてますね(^^)

☆しょうさん☆
はい(笑)
大阪はそういうわけでした!
膨大な競馬データやシステムに感動して、数日居座りたいくらいでした。
手作業の時代は本当大変だったろうなと思います。。。
便利な時代になりましたよね。
この時代の到来を先読みして、プログラムを取り入れたのは本当すごいなと思いました!

☆ぐっちーさん☆
これまで当たり前のようにデータ検索して
パソコンで新聞を作るのも当たり前と思っていましたが、
大阪に行って改めて色んな発案や試行錯誤があったからこそ
今があるんだなぁと感じました。
後藤騎手は、本当衝撃でしたよね。
以前一緒にご飯行ったこともありましたが、
明るい性格で自ら命を絶つなんて想像もできませんでした。

☆元・中のヒトさん☆
はじめまして^^
元ブックさんの開発の方からコメントいただけるとは、嬉しいです♪
本当、開発局の方は皆さん素敵でした!!
一日見学させていただいただけでも、とても勉強になることばかりで
あのような素晴らしい職場でお仕事されていたなんて羨ましい限りです。
これまでの伝統を守りつつ、技術の進歩を取り入れつつって
実践するのは大変なことですよね。
わたしも、開発局で学んだことを無駄にしないよう
日々努力していきたいと思いました!
そして、帰ってきてからプログラム書きたくなって
関東に戻ってきてから少しずつ書いています^^

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以上

豊岡加奈子

出身地
北海道函館市
職種
競馬記者

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