こちらのブログやJBIS-Search内のコラム『南関フリーウェイ』を
馬産地の方も見てくださっていると知って、
とっても嬉しくて、パワーアップしちゃいました。
ありがとうございます
今回はそのパワーをエネルギーにして綴っていきます
7月12日、3歳ダート王の決定戦・ジャパンダートダービー(JpnI)での
ヒガシウィルウィン(船橋 佐藤賢二厩舎)の優勝リポート
地方競馬所属馬の同レースの優勝は
2010年のマグニフィカ(川島正行厩舎)以来、7年ぶり
(2010年 優勝馬 マグニフィカ)
南関東競馬の期待を一身に背負って出走したこのレースでは
主戦の森泰斗騎手が怪我で休養中のため、鞍上は本田正重騎手に
(返し馬)
馬場入りや返し馬の時からも
「マサシゲ、頼むぞ!」「ホンダ、行け!勝ってくれ!」
「ヒガシウィルウィン、頑張って!」
など、熱い思いが込められた声があちこちから・・・
(最初のスタンド前)
(最後の直線 スタンド前)
JRAの強豪相手に、ヒガシウィルウィンが猛烈な脚で先頭でゴールに飛び込んで来た時、
一瞬だけ、ほんの一瞬だけ
競馬場に響いていた歓声が消えたかのような、
不思議な雰囲気を感じました。
それはまさに、ドラマなどで大観衆が息を飲んで
「シーン」となる・・・あのイメージ
本田正重騎手
「嬉しいの一言ですね。 皆さんのおかげでJpnIジョッキーになれました。
騎乗が決まった時には驚きと喜びがありましたが、 プレッシャーもありました。
それから毎日この日のことを考えていました。
昔から泰斗さんにはかわいがっていただいていたので、
泰斗さんの分も、という思いも強かったです。
直線、馬が頑張ってくれました。
ゴールの瞬間は喜びが爆発しました。
レースは先生の指示通り、4,5番手で、内に閉じ込められるのはいやだったので、
外に出せて、その後伸びてくれてよかったです。
こんなチャンスはめったにないのでチャンスを頂けて感謝しています。
調教では特別乗り味がいいわけではないのですが、 毎回頑張って走ってくれています」
本田騎手の表情がまさに「喜びが爆発」
インタビューの締めくくりに、ヒガシウィルウィンを応援してください、と言った後、
ニコっと笑って「ついでに僕も応援してください」と語った本田正重騎手。
インタビュー中、テレビ取材の画面に映りこまないように
本田騎手の足元にかがんで取材していると
本田騎手の足が小刻みに震えているような・・・
インタビューの後、
「足、震えてたね?」と言うと、
「いや~、疲れました。喉乾いてる」と
それだけ大きなプレッシャーを背負っていたんですよね
そういえば、
以前、初めて重賞を勝った若手騎手(当時)が、
表彰式で“片足重心”になっていたことがあったのですが、
「嬉しくて、ヒザが震えてしまって、両足でまっすぐ立っていられませんでした。
だから片足に重心を置いて踏ん張っていました」
と話してくれたことがありました。
管理する佐藤賢二調教師は、千葉県調教師会の会長も務めています。
レース以外ではちょっぴり照れ屋さんです
(撮影場所:船橋競馬場)
取材を受けるサトケン先生こと佐藤賢二調教師
怪我で休養中の森泰斗騎手に替わって本田正重騎手に手綱を任せたことについては
「正重の乗り方も好きですし、まだ若いけど男にしてやらないと、という気持ちでいました」
とのこと。
男気を感じます
「ヒガシウィルウィンは使い詰めですが
飼い葉食いも落ちないし 斤量を背負わせているハードな調教にも耐えてくれましたね。
丈夫な馬です。毎回パワーアップしていますよ」。
ウイニングランをする本田騎手とヒガシウィルウィン。
秀島厩務員の姿を見つけてほっとしたような
とても嬉しそうな表情を見せた本田騎手とヒガシウィルウィン
口取り撮影前、生産者さんがヒガシウィルウィンに優しい労いの手を添えていました。
こういったシーンなどから、
東京ダービー制覇の時に森泰斗騎手が語っていた
「ホッカイドウ競馬からのバトンを受けて船橋で大切に育てています」という言葉を思い出し、
”繋がれているバトン”を強く感じたジャパンダートダービー(JpnI)でした
ヒガシウィルウィンは父サウスヴィグラス 母プリモタイムの3歳牡馬。
2016年5月12日の門別5Rで角川秀樹厩舎からデビュー。
2017年から佐藤賢二厩舎所属として出走しています。
馬主は(株)MMC様。
新ひだか町のグランド牧場の生産馬です。
関係者の皆様、おめでとうございました
ヒガシウィルウィンの今後については、放牧で疲れを癒す予定とのこと。
再び力強い走りを見せてくれる日を楽しみに待っていましょう