みなさまこんにちは、河合紗希子です。
東京は汗が止まらないほど暑い一日でしたね
私は朝から乗馬だったのですが、7月中はほぼ雨や曇りの中での作業と練習だったので、ここまでよく晴れた天候での乗馬は初めて。
そして屋外での運動がめっきり減ったここ数年、これほどの「ザ・炎天下」というものを感じるのは久しぶりでは…という感じで、なんとも体力の衰えを感じた一日でした。
アンダーで長袖のエアリズムを着ているのですが、絞ったら滴るくらいの汗をかきかき、熱中症に注意しつつ水を飲み飲み、一方では近年の情勢にも気を配りマスクを着用し
(難しい世の中になったものですが、できる対策は全てしておきたいので、やはりそこは外してはなんところ!)
作業をして実感した事は、雨の日と晴れの日では、馬を取り巻く環境は全く違うということでした。
馬房の中の湿度からして全然違うし、馬場の砂の具合も全く違うし、こんなに状況が変われば屋外にいる人間だって、もちろん馬だって、影響を受けないわけないよなァと。
テレビで何気なく観ていた雨の中での競馬、炎天下での競馬、あまりにも「当たり前」にとっていたなぁ…。
こういった天候状況なども全て計算し尽くして、来るべきレースに備えて調整をしているのですよね。
そして馬場状況が流れても、正直(フーン)くらいに思っていましたが、いやいやいや、今なら言える!!!
絶対に影響あると思います!!!
知ると、見えてくるもの
ところで、乗馬を始めてまだまだ日は浅いのですが、気がついたら嬉しい変化がいくつかありました。
それは、競馬の映像や調教映像・競馬番組で流れるふとした映像に「引っかかる」ことが増えたこと、そして、馬に関する記事などの意味がわかったり、身近に感じることが多くなってきたこと。
競馬番組を見ていると、厩務員さんたちがいとも「当たり前」に馬を引いていたり、馬に近付いて頭絡(とうらく、馬の頭につけている馬装)や鞍をササっと外していたりします。
でもこれ…
実はやってみると全部難しくて!!!
馬をひくにしても人間が先に歩いて馬をリードしないといけないのですが、まず馬より先に歩くのが難しい。
そもそも馬の方が一歩は大きいので、モタモタしていてはいけません。
そして、自分よりもはるかに大きくて何倍も力がある生き物が背面に立つのって、結構な圧を背後から感じて、正直ちょっとした怖さだってある。
やってみて改めて、こちら側が馬を信じて、馬も私を信じてくれていないと、この構図で歩く事は絶対に無理だと感じました。
パドックにおける人馬一体を表彰するベストターンドアウト賞という賞がありますが、審査ポイントは、パドックの人馬が「馬の手入れがよくなされているか」「馬の躾がよくなされているか」そして、「人馬が一体感をもったパレードがなされているか」という3点。
知れば知るほど…
この賞、本っっっ当に奥が深いですね…。
今更ですが、パドックってすごい技術が集結している場所だと思いました。
馬装のつけ外しだって、見ているだけだと簡単そうだけれど、頭絡は素人が実際に持ってみるとどこをどこに通すのか・つけるのか絡まってわからなくなるし、それを自分よりも背の高い馬にササっとつけたり外したりするのも難しい。
鞍は馬から人が降りたらフワッと外していますが、あれ…持ってみると超重いんです。
自分の頭ぐらいの高さの馬の背中から、私はまだあんなふうに鞍をフワッと取り外すことはできません。
競馬番組にちらりと映るのは、何気ない動作一つにしても、いわば馬に関わるプロフェッショナルのそれらの動きなので、よく見ているとめちゃめちゃ参考になるんですよね。
ちなみに、私が今一番探りたいのは、れぞれの「馬さん」とのベストな距離。
例えば、すでに何度か乗せてもらっているとある馬さんがいるのですが、彼は運動が終わった後になかなか私に「顔」をふかせてくれません。
先生や先輩には大人しく顔や鼻すらふいてもらうのに、私がタオルを近づけると横を向くという…
はじめは、それこそパーンと鼻面でキャップのツバを払われまして、そのとき下から上に払われたキャップは遠くに飛んで行ったのですが、ものすごい勢いでキャップとともに首も持っていかれそうになり、初めて体感した馬の力強さに軽くビビリました。
馬の世話をする時にはキャップ着用という指定があるのですが、先輩曰く、馬と自分の顔の距離を保っておく効果もあるからツバ付きのキャップは絶対に被っておくこと、とのこと。
…超納得。
私がこの馬さんになかなか顔をふかせてもらえないのは
私の近づき方が悪いのか?!
拭き方が悪いのか?!
舐められているのか?!
信頼関係が構築できていないのか?!
まだ何がいけないのかわからない状態なので、もっか要因を探り中。
でもそうすると、いろんなことにアンテナがたちはじめるんですよね。
競馬番組を見ていても(おっ、この角度から近づけば馬が嫌がらないかも!)とか、手綱の持ち方とか、馬の引き方とか、どうやったら馬さんといい感じの距離感が掴めるのか、色々と入ってくる情報が増えて、何だか自分のその変化が楽しいです。
また、以前このBlogでも綴ったように、装蹄師さんを育成する装蹄教育センター(公益社団法人 日本装削蹄協会)を知ってからFacebookをフォローしているのですが、その記事の内容が、乗馬を始めてから一気に「解読」できるようになりました。
読み物としての「なるほどなぁ」から、「めちゃめちゃ参考になる!!!」に変化。
実際に馬房の掃除をしてみるまで寝藁が糞尿でどんなふうになるかなんて知らなかったし、馬の蹄なんて触ったことも裏を見たこともなかったもんな…。
【馬房内の環境は馬にとってとても大切】 馬に携わる方の多くが、『馬たちにとって馬房がリラックスできる環境であってほしい』とお考えのことと思います。また、馬たちが快適に過ごせるように、できるだけ『敷料はクッション性があり、ドライでクリーンな状...
装蹄教育センターさんの投稿 2020年7月31日金曜日
【手入れの際に蹄を洗いますか?】 今日は蹄を洗う手入れ作業、『蹄洗(ていせん)』についてのお話です。 皆さんは馬を手入れする際に、蹄を洗いますか? 『手入れの際には蹄を必ず洗います‼』という方もいれば、『必要があれば洗います。』という方、...
装蹄教育センターさんの投稿 2020年7月17日金曜日
この先、色々な作業に慣れていったとしても、馬との距離も馬房の掃除も蹄の手入れも、単なる知識や流れ作業ではなく、一頭一頭の馬それぞれに向き合った結果のものであることを忘れないでいたいと思います
ではではみなさま、今週も素敵な競馬ライフを
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