2013年10月03日

全国の装蹄師が技を競う、全国装蹄競技大会

毎年10月下旬、中央競馬・地方競馬・乗馬クラブなどで働く装蹄師たちが技を競い合う全国装蹄競技大会が行われています。

今年の大会は10月21日(月)に栃木県宇都宮市にある、日本装蹄師会装蹄教育センターで開催されるとこのこと。

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私は2年前の大会に見学に行ったので、その時のことをご紹介したいと思います。

大会は装蹄判断競技、造鉄競技、削蹄競技の3つの競技で競われます。

まずは、装蹄判断競技。

装蹄判断競技は、肢の形、蹄の形や角度、歩き方、クセやケガ等を判別し、それらを踏まえた装蹄方針を装蹄判断用紙に記入する競技です。

馬の歩様を見たり、馬の脚を触ったりして、装蹄判断用紙に書き込んでいきます。

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続いて、造鉄競技。

鉄カンと呼ばれる1本の鉄の棒から、蹄鉄を作っていきます。

馬の蹄によって、30cm~32cmのものを使用します。

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制限時間内の25分以内に、前後肢用の蹄鉄を各1個作成しなければなりません。

時間内に、どれだけ綺麗に作るかというところが勝負です。  

蹄鉄を作る際、槌(蹄鉄を叩く際に使うハンマー)を何度も打ち付けると 蹄鉄の傷が増えるため、いかに少ない槌数で造鉄するかが課題になってきます。

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完成した蹄鉄です。

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最後は削蹄競技。

削蹄競技は、午前中に行われる装蹄判断競技及び造鉄競技で、上位20位以内の選手だけが出場することができます。  

 

この競技は、装蹄馬のサイズに合わせた蹄鉄を作り、装蹄を行うもので、制限時間は造鉄が20分、装蹄作業が45分以内となっています。

 

削蹄競技で行う装蹄は乗馬装蹄のため、焼き付けといって、蹄鉄の密着性を高めるため、熱した蹄鉄を蹄に押し当てます。

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焼き付けを行った後の馬の蹄はこんな感じ。 焦げたような匂いが会場に漂っていて、馬は熱さや痛みを感じないのかと心配になりましたが、装蹄師さんに伺ったところ、 乗馬の馬は蹄に余裕があるため、熱さや痛みなどは感じないとのことでした。

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こうして優勝した装蹄師は、翌年2月にアメリカで開催される国際的競技大会に日本代表として出場します!

この大会には美浦で装蹄師をしている私の友人も出場するので、優勝を目指して頑張って欲しいです!

地方のネットライブを見ていると、レース実況の合間に装蹄のCMが
流れてたりすることがありますね。
熱して打ってを黙々と繰り返すイメージですが、確かに考えてみると、
打てば打つほど傷が付くわけですよね。
業を習得するのにどれだけの時間がかかるのやらcoldsweats01

人間のアスリートも企業と提携して、長い時間をかけて独自のシューズを
開発したりするけれど、その点で装蹄師さんは、それをわずか数十分の間で
完成させなければならない。
まして相手が馬では、装着した感想を口で教えてくれるわけもないし(笑)

競馬を支える仕事ってのは本当に様々ですねpencil

装蹄は本当に匠の技ですよね。
競走馬にとって、蹄鉄は命ですし。
ウチは、不器用だからとてもこの職業には向いてないcoldsweats02(笑)

でもこの装蹄師さんたちがいるから
競馬が成り立っているわけですし
競馬界の影の功労者ですね♪

☆虚空さん☆
本当、業の習得は大変ですよね。脚の形も1頭1頭違いますし。
虚空さんの言うとおり、馬は感想言ってくれないですしねwobbly
人間のアスリートだったら、細かい要望も言えるのにeye

☆しょうさん☆
トップスピードで走る競走馬にとって、蹄鉄は命ですよね!
わたしも、手先不器用だから向いていないです><

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以上

豊岡加奈子

出身地
北海道函館市
職種
競馬記者

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