2013年10月07日

夢をみることができた。

日本時間の昨夜遅く行われた第92回凱旋門賞・G1(6日、ロンシャン競馬場・芝2400メートル、やや重=17頭立て)が終わりました。

去年2着と健闘し、2年続けて世界最高峰のレース参戦したオルフェーヴル(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎、スミヨン騎乗)は、フランスの3歳牝馬トレヴに5馬身の差を付けられて2着という結果に。

トレヴの持ち味である驚異的な末脚を前方に捉えながら、猛烈に並びかけてくるペリエ騎手騎乗のアンテロと叩きあうオルフェ。全力を尽くした粘りの競馬に、昨年とは違う色の涙が出て、私の視界をうるうると揺らしました。

そして今年の日本ダービー馬キズナ(牡3歳、栗東・佐々木晶三厩舎、武豊騎乗)は、早めに追い上げ前を行くオルフェーヴルに並びかけるも、終い伸びきれず4着。国は違えど同じダービー馬であるルーラーオブザワールド(7着)に堂々と先着して、見せ場を作ってくれましたね。

レース後、オルフェーヴルのオーナーサイドが、有馬記念(12月22日、中山)を最後に引退すると発表しています…。

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「オルフェーヴルでも勝てないならしかたがない…」

私の正直な気持ちは小さな声になり、噛みしめた唇を割って出てしまいました。

時をさかのぼり、2006年にデイープインパクトが同レースを3着(その後失格)に敗れた時と同じく「この馬を持ってしてもだめなのか」というほろ苦さは、負けた理由を探し出して、どうにか自分を納得させなければならないものとは、明らかに違いました。

以前から言われていた「オルフェは自分に勝つこと」を課せられた馬であり、敵はどこにもいない、自分自身だとされ、とにかく折り合いを重視して調教してきた経緯があります。今年はその難題を人馬ともに血のにじむような努力の甲斐あってみごとにクリア。前哨戦のフォワ賞を鮮やかに、そしてとてもスマートに勝ち、本番でのオルフェの敵は自分ではなく、ようやく「相手」があるレースになったのです。

様々なものを克服して進化したオルフェーヴルの前に立ちはだかったのは、斤量に恵まれた3歳牝馬のトレヴ。フランスのオークス馬は次元の違う末脚を持っていました。これまで無敗で勝ち進んできた前評判は高く、オルフェを脅かす1番の強敵ともされ、願わくば、「最後の直線で馬群に飲みこまれて前が開きませんように」と、オルフェの走るレースで初めて「他馬の不運」を熱望してしまうほど…。

頭の中で何度もシュミレーションした、オルフェ世界一の瞬間は、昨年のタイムより早い2.32.04の前に消えてゆきましたが(ちなみに2012年のソレミアは2.37.68)、世界の強豪を脅かし、高い評価を受け、ヨーロッパの長い歴史を震え上がらすこともできたことから、日本の大将格の仕事・責務は十分に果たせたと思っています。

結果について、しっかりと納得してスタンディングオベーションをすることも、ファンの愛情なんですよね。私はしばらく立ったままTVに向かい、レース中に激しく叩いて痛くなった手のひらをかばいながら、ゆっくりと拍手を繰り返しました。

無事にレースが終わり、今はまだ少しふわふわした余韻に包まれていますが、重い斤量、重い馬場に耐え、ひたむきに頑張ってきたオルフェーヴルは立派だったと思いますし、ダービー馬になりたてで、まだあどけないところがあっても不思議じゃないキズナの落ち着き払った立ち姿に勇気と希望をもらえました。

ありがとう、お疲れさまでした。

あとは笑顔で待つ私たちのもとへ無事に帰って来てくださいね。

 

 

オルフェが一番にゴールするはず…
それが絶対ゴールするんだとあたしの中で確定していました。でも忘れていたんです。トレヴの存在を(--;)あの末脚は凄い!斤量のせいにはしたくないけどお米5㌔分かと、思いながらでもオルフェ本当は貴方が一番強いよ。環境が違っても馬に包囲網されても、癖を直す為に頑張った貴方の努力陣営の執念に涙が止まりません(T-T)有馬記念まで後2ヶ月ゆっくり休んで元気な姿を見せて下さい。
その前に早く日本に帰って来てね。
オルフェを大好きなみんなが待ってるからね(^-^)/

現役最強馬でも・・・
同年のダービー馬が挑んでも・・・
凱旋門賞の壁は、凱旋門と同じく壁が高い。
勝ったトレヴは、無敗の牝馬。
斤量は古馬よりも5キロ軽かったとはいえ、
もし、56キロでもちぎっていた様な走りでした。
この馬がいつか歴史的名牝になった時、
オルフェとキズナはこの歴史的名牝とフランスの地で
闘ったという歴史が刻まれますし。

世界には、まだまだ強い馬がいるってことですね。
だから競馬はいつも挑戦だと思います。
決してオルフェの2年連続2着も
キズナの初挑戦4着も
日本競馬にとっては財産になり、
また糧になっていつか日本中が歓喜になる日が来るのを
楽しみにしようと思います。

てるみさん>オルフェは馬体に恵まれた馬ではないので、大きくない背中に59.5kgは過酷だったと思います。でも、あんなに頑張れるオルフェ。本当に褒めてあげたいですよね!スミヨンも「オルフェに乗れて幸せだった」と談話を寄せています。ますます泣けてきますよぉ(T-T)最後の有馬記念で、最高の走りをみんなに見せてほしいですね!そして無事に、故郷、そして私のいる(ここ重要w)北海道に帰ってきてもらいたいです!

しょうさん>1kg=1馬身といいますね。トレヴに5馬身離されての2着を思うと、やはりオルフェのような小さめな馬にあの斤量は限界だったと思います。世界は広さをまざまざと教えられた今回の凱旋門賞。ディープ、オルフェと日本の最強馬は結局「ひとの想い」に答えるべく走ります。ひとの欲しいものに向かって頑張る競走馬たちの頑張りは、69年のスピードシンボリから全頭に賞賛がありますね。今年引退となるオルフェ、そしてまだまだ頑張らなければならないキズナ。競馬ファンの想いをひとつにできる馬たちに感謝しながら見守っていきたいと思います(*´-`*)

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