みなさまこんにちは、河合紗希子です。
先日のこと。
用事を済ませた帰り道、乃木坂駅付近を歩いていたら、とても気になる建物が。
東京都港区指定文化財 有形文化財 旧乃木邸及び馬小屋
乃木坂駅でてすぐ、乃木神社の隣にある旧乃木邸です。
明治の陸軍の重鎮で学習院院長であった乃木希典(のぎ・まれすけ)大将の住んでいた屋敷!
(ムムーッ馬小屋?!見たい!!!)
「明治時代の軍人の家の馬小屋」というキーワードにアンテナがピンとたってしまい、早速散策してみました
ナレーションのお仕事でおなまえ番組を3年担当させていただいていることもあり「乃木坂」という地名と「乃木大将」という名前にもひっかかってしまい、こちらも即座にリサーチ。
調べてみたところ、「乃木坂」の地名も、この地に住んでいた乃木大将が明治天皇に従って殉死したことを悼み、赤坂区議会が改名したことに由来するそうです。
(ちなみに江戸時代、乃木坂は「幽霊坂」と呼ばれていたのですって!)
乃木大将の邸宅。
軍人らしい木造の簡素な佇まいなのですが…
馬小屋はこちら!
馬小屋は煉瓦造りで非常に立派なんです!
説明書きにもこのことが記してあり、「馬をかわいがり大切にしていた大将の人柄が偲ばれる」とありました。
なるほど…!
「ここに住んでいた人の人柄」や「職業」というのは、こういった「家の造り」からも様々推察できて、少し思いを傾けるだけでも、そこからグッと息遣いなどが立体的になって浮かび上がってくるものだなあと思いました。
馬房に近付くとこんなかんじでした。
愛馬は壽(す)号、副馬は璞(あらたま)号、とありました。
調べてみると、壽号はロシアのステッセル将軍から贈られたアラビヤ産の牡馬で、白馬だったようです。
軍馬引退後は、日本の軍馬改良の種馬として、軍馬の大型化に貢献したとのこと。
ちなみに、大将は壽号とその仔馬の璞号をとくに大切にしていたらしく、京都伏見の乃木神社では社頭の左右にこの二頭の像もあるそう。
うわぁ…馬房を見たからにはこちらの像も是非足を運んでみてみたくなりますね
乃木大将の馬たちは、ほかに轟号、英号、雷号、などの名前も。
自分の知っている馬の名前って、そういえばどれも競走馬の名前なので「馬の名前はカタカナ」が当たり前。
考えてみたら明治の日本の軍馬の名前って全然調べたことなかったのですが…なるほど、こういう名前がついていたのか…!!!と、なんだかものすごく新鮮でした。
大将の馬の名前…どれもめちゃめちゃ格好よくないですか!!!!
軍人らしさがありつつも洗練されたカッコ良さ。
こういうところも、人柄を掴むピースのひとつですネ
馬房の隣には馬用の井戸もありましたよ。
ちなみに、屋敷の中には入ることはできませんが、周りを歩いて、窓から中をのぞくことはできます。
乃木大将の銅像「辻売りの少年」
少将時代、乃木は訪れた金沢の街で辻占売りの少年を見かけた。
その少年が父親を亡くしたために幼くして一家の生計を支えていることを知り、彼に当時としてはかなりの大金である金2円を渡した。
少年は感激して努力を重ね、その後金箔加工の世界で名をなした…という逸話から。
旧乃木邸は、残りの敷地は神社と公園として整備されています
私が訪れた日はお天気がとてもよくて、公園からこなかんじの素敵な眺めが。
お隣の乃木神社・乃木会館では結婚式も行われており、白無垢の美しい花嫁さんがとおったり
たまたま「馬小屋」のワードに誘われて足を踏み入れたのですが、なんだか思いがけない豊かな時間をすごしました。
東京都港区指定文化財 有形文化財 旧乃木邸及び馬小屋
地下鉄千代田線・乃木坂駅、徒歩1分
〒107-0052 東京都港区赤坂8-11-32
開園時間…9:00~16:00
休園日…年末・年始 (12月30日~翌年1月3日まで)
大将に愛された馬たちのいななきが今にも聴こえてきそうな素敵な場所でした。
是非一度、足を運んでみてください
ではではみなさま、今週も素敵な競馬ライフを
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