みなさまこんにちは、河合紗希子です。
演技修行中のロサンゼルスから更新しています。
1958年、私の祖父・保田隆芳が、日本馬ハクチカラとともにアメリカ遠征をした際の手帳。
※無断で転載、複製などはご遠慮下さい
今月は、アメリカ滞在中の記録が記されていたこの手帳についてBlogを綴っています。
手帳によると、
5月26日…日本出国
5月27日…シアトルにて給油、検疫と荷物検査
5月28日…ロサンゼルス到着、検疫、車中泊
5月29日…検疫、車中泊
ここからLA時間
5月29日…検疫終了、競馬場へ移動→ホテルに宿泊。
5月30日…初めて馬場でハクチカラのトレーニング
5月31日…アメリカの競馬場でハクチカラをお披露目
そして、アメリカでの騎手免許申請などの流れを経て、祖父が初めてアメリカの競馬で騎乗したのは6月5日。
その前日、6月4日に、このような記述がありました。
明日は小生が始めてアメリカの馬でレースに出る事に成った。此れもミスターホワイトとミスターウイラの好意的な気持で実に感謝して居る。
午後からジョッキールームに行きジョウジ谷口に会ひ、ルームの内の案内をしてもらって湯に入る。日本より汗取湯の設備はよく、実に日本から見ると良くできて居る。小生が約一時間位で2キロ半近く汗を取ったらアメリカのジョッキ連中は皆目を白黒させて居た。谷口は心配して湯場まで来て、保田さん大丈夫たくさん取ると死んでしまふよと心配して来た。小生としては今迄日本で2キロ半位取るのはなんともないがアメリカのジョッキーは一キロ位しか取らない様だ。又ジョッキーは皆小さく小生など大きな方である。
(6月4日の記録より抜粋)
祖父が生きていたとき、祖父の現役時代を知る方々が訪ねてきてお酒を囲むと、必ずと言っていいほど話題にでていたのが汗取りの話でした。
家族も皆「よく倒れなかったよね」と笑いながら話していましたが…アメリカ遠征でもひとつの話題になるような、騎手の方々も目を白黒させるようなそれだったようです。
そういえば、祖父の汗取りと体重管理の話は、私の母の子供の頃の思い出話を聞く中でも度々出てきました。
母が子供の頃は、まだ東京競馬場に厩舎がある時代。
レースにあわせて減量した祖父に、いつも祖母は鍋いっぱいの「おじや」を作っていたのだそうです。
固形物でおなかがびっくりしないように、鍋の中身は必ずおじや。
そして、レースとレースの間に、その鍋を「おつかい」で競馬場内に届けにいくのが母の役目。
また、アメリカに行くまではかなり強引な方法で体重管理をしていたけれど、アメリカで現地の騎手の食事などから学び、日本酒メインだったお酒がウイスキーに変わったり、色々な変化があったとも聞いたことがあります。
手帳の記録を辿っていると、競馬に関することに加え、さまざまな方と食事を囲んだ記録も多くある事に気付きます。
技術的な学びはもちろん、それ以外のことからもインスパイアされることが多かったのだろうなと感じました。
ではではみなさま、今週も素敵な競馬ライフを
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