与那国島から、こんにちは。
前々回の与那国島編の続きです。
今月は南で暮らす在来馬に会いに行った話がまだ続きます🐴🏝
もう少しお付き合いいただけたら、嬉しいです。
前回「与那国馬風(う)牧場」 のメニューにハマってしまい、急遽翌日も外乗を予約したところで終わりました。
前回のブログはこちらから。
翌日『スパル田中 』さんが時間通りに宿まで迎えに来てくれて牧場へ向かい、早速外乗がスタートです。
今回のコースは「草原を行く」なはずです。(メニューが多すぎて、ちょっと分からなくなってしまいました苦笑)
出発する際に「そっと出発しよう」と田中氏が小声で一言。
「アイツ(前回付いてきた仔馬=世々 せぜ)が付いてきたら面倒だから」と。笑
自分がどこを進んでいるのかよく分からなかったので、後から地図を見返しました。
比川地区の海沿いの道路や草原を通り抜けるコースでした。
北海道では見たことのない植物が至る所に生い茂り、パイナップルかと思ったその植物はアダンでした。
ただ自然の中を歩いているのかと思いきや、ひとつひとつの通る場所が田中氏によって考えられたもので、定期的にメンテナンスしているのを感じました。
「馬や植物は応えてくれる」と言っていた言葉が耳に残ります。
途中、おそらく数日前に亡くなったであろう馬の亡骸がありました。
ハエや虫がたかり、少しずつ自然に還っていく様子を目の当たりにしました。
他の場所でも骨となった馬を見かけたのですが、横たわったままの状態でキレイに骨化していました。
自然は私たちに色々与えてくれ、さらに分解までしてくれる。
本当に自然の力は偉大だなと、人間がちっぽけに感じます。
画像がショックな方がいましたら、申し訳ございません・・・。
その後も馬と歩みを進め、断崖絶壁の大海原が見渡せる場所へ🌊❕
実は私は高所恐怖症でありまして、崖のギリギリになんて立つことが出来ず・・・。
諦めたスパル田中さんが馬を降りて、私と景色がカメラに収まる場所まで移動し撮影してくれました。(優しさポイント①)
<Photo by:スパル田中>
怖い怖いと弱音を吐き続けながら、崖沿いを歩いて休憩ポイントへ。
休憩のお供に冷たいお茶と与那国黒糖を用意してくれました(優しさポイント②)
与那国島の黒糖は、後味がさっぱりとしています。
おススメです!
この日の相棒(名前を失念・・・)は、休憩中にアダンの新芽をむしゃむしゃ食べていました。
ちなみにこの馬具は「ウブガイ」と言い、こちらは田中氏のお手製です。
立派な桑の木を切り出して、2ヶ月以上しっかりと乾かして制作には4ヶ月ほどかかるということです。
画像を見ていただくと分かるかと思いますが、馬の鼻付近が手綱を操作することで当たる仕組みになっています。
よく考えて作られた馬具だなぁ・・・と、そしてフォルムが素敵です。
しばし景色をボォ―と眺めていたら、遠くの崖の上で動くものが。
<Photo by:スパル田中>
「・・・ヤギだな。野生のヤギがいたんだな。」と、田中氏。
崖を自由自在に移動しており、ヤギはやはり高い所が平気な生き物なのだと。
ここでも前回同様に課題が出されました。
課題をこなしたいのですが、方向音痴と崖側への恐怖で途中で引き返してきました。
<Photo by:スパル田中>
残念な自分と向き合うことになりました・・・。
馬と接していると、どうしようもない自分と向き合わなくてはいけない場面に出くわします。(私の場合だけかもしれませんが)
素直にスパル田中氏に報告すると、軽く苦笑いした程度でした。笑
その後、広い草原に出た際にまたまた課題が出されます。
「駆歩しておいでよ」と言われても、馬自身も駆歩する気があっても、私は自分の気持ちを優先して止めてしまいます。
「このまま残念な自分で帰ってよいのか・・・?!」と自分を奮い立たせ、何とか走り出します。
何でも自分の気持ち次第なのだと、馬の背の上であらためて実感。
少し気持ちが軽くなるのを感じながら、牧場へ戻りました。
「残念な自分から少し解放されてよかったということで」と、最後に感情が入っていないスパル田中氏の言葉が何だか嬉しかったです。笑
その後は飛行機搭乗前までの少しの時間で、島内の馬のいる場所へ。
この場所のお話しは、またいつかしたいと思います。
与那国馬風(う)牧場(たんぽぽ流ツアー)
問合せの際のメールや電話は、最低限の言葉で淡々としています。
人によって感じ方はそれぞれですが、分からないことは色々相談してみてください。
子供は勝手に育つ。変えるべきは、子供心を忘れた大人たち。それが「風牧場」のテーマとのこと。
1ヶ月前の出来事が随分と昔に感じてしまいます。
それだけ日々の色々に飲まれて流されて生きているということかもしれません。
次回は石垣島で出会った馬と人のお話です。
Twitter:一般社団法人umanowa
Instagram:一般社団法人umanowa
Youtube:馬産地ひだかの馬房から