「迷いはどこにもなかった」
これが今年の桜花賞、ハープスターを応援するすべてのひと共通の1行回顧だろう。
いつも妙にニヒルな川田騎手も、大勢の関係者の中で、独特の体型からすぐにその存在を確認することができるマツパク翁も、毎度競馬仲間の予想をカンニングして独自予想をできずに泣いていた私も、みんなみんな彼女を不安視することなく信じきることができた。
「持ったまま」とか「本気で走ってない」などの前評判は、成長過程の強くなる競走馬にとってよく言われるコメントのひとつ。ハープスターにも、もれなくその言葉たちがついてきて、桜花賞を鮮やかに優勝してみせた。
「まるで、ブエナビスタとレッドディザイアをみているようだ」との声も多数あったが、私も最後の直線では一瞬そんな風に思ったし、何かを予言しているようなJRAのCMも思い出した。
めずらしいことに、私の予想はパーフェクト。1晩死ぬ気で考えた甲斐があった。
2着はもちろん3着のヌーヴォレコルトまできっちり入って3連複的中。
人気馬が並んだおかげで大幅な回収はできなかったものの、「順当」という結果に、明るい未来と消化のいい安定感に包まれ、競馬中継が終わるやいなや満を持して祝杯!
慌てすぎて変な形にコルクを抜いてしまう(抜けない可能性)波乱が、最後の最後で私らしく思えた。
何かのタイミングで飲もうと、友人のお店で買っておいた赤ワインはスペイン産。余計な渋味はなく、ほんのりスパイシーな味は喜びのピッチを早め、みるみる空いてゆくボトルの向こう側に隣国フランスがみえるようだった。
久しぶりに心地よい夕暮れ時。おつまみのさけるチーズを犬どもに強奪されながら、ハープスターの桜花賞動画を3度繰り返してみた。
「お父ちゃんそっくりだね」
大外いっきのゴボウ抜き。彼女の戦法はキズナよりも父ディープインパクトに似ていた。
最速32.9のあがりで駆け抜けた彼女の次走はオークスだというが、いや、まだ間に合う。どうにか日本ダービーに出走してくれないだろうかー!…つべこべ言っているうちに1本飲んでしまい、またしても料理でワインを使う夢は果てた。いつになったらワインで肉をフランベできるのだろうか。
ハープスターはキャロットさんの所属馬なので、同クラブのダービー出走予定馬トゥザワールドとかぶらないように?的な配慮もあってか、どうやらそれはかなわないらしい。
いいじゃないか2頭出しでも。
こんなところで、彼女が女の子に生まれたことが、わずかばかりのジレンマになるなんて。男馬だったらどうなっていたのだろうか。
そんなことは私が考えてもどうしようもないのでやめておくが、キズナがスターホースなら、ハープはスーパーホースだと位置付けて、桜花賞のゆる回顧としたい。
日本のどんなレースで戦おうが、世界はハープスターを待っている。
女の武器は斤量だ!これこそTHE凱旋門ショーだ!
日本最強馬のキズナだって、今頃「嫌な女が出て来たな」くらいに思っているはずだし、お互い父から譲り受けた特殊な脚質を持って、刃こぼれするくらいガチでぶつかりあわなければならない運命路線。因果なものですね。
キズナと同列に扱うのは気が早いって?
いいんです。
競馬ファンは、好きな馬を「えこひいき」してこそナンボなんですから。
撮影・写真提供:RINOT氏
上坂由香さんの予想にのっかって、わたしも夢を見ることができました。
最後尾からあの末脚!ブラボー!マーベラス!背筋ぞくぞく。
同じ女性としても、誇らしいです、ハープスター、そして上坂由香さん!!
勝利の美酒に酔いしれました^^
yukky 2014-04-15 07:49:21
yukkyさん>こんにちは!もしやあの有名店の店長さんではないでしょうか!!!\(^o^)/今回の予想は、いつも競馬仲間にお伺いをたてるのではなく、オール独自でやったものでしたので、本当に感無量であります!結果が出るまでドキドキでした!皐月賞もこの勢いで頑張ります!
上坂由香 2014-04-15 14:08:24