2015年02月09日

ゆく馬。来る馬。

2月5日。日高の大種牡馬ステイゴールドが亡くなったという知らせが入り、あまりのショックで寝込んでしまった。

どのくらい気絶していたのかはわからないが、その後、むくりと起き上がり、彼の死を悼む文字で埋め尽くされたツイッターをぼんやり眺めながら、はじめてステイに会った日のことを思い出していた。

――放牧地の向正面、遥か彼方にいるものだから、力の限り大声で呼ぶと(叫んではいけませんw)、はいはい、なんでしょかと、とぼとぼ首を下げながら近寄って来てくれたっけ。

ステイは、それからしばらく、私たちと一緒に会話を楽しんでいるかのように傍を離れなかった。

「意外とかわいいんだね、あんた」

第一印象はこれである。

その後たびたびステイに会いに行くことがあり、オルフェーヴルがダービー馬になった年も、お祝いの言葉がいいたくて、新冠の山の上にあるビッグレッドファームまで車を飛ばしたことがあった。

私は興奮気味でステイの馬房の前に立ち、かじられるかもしれないその柵を両手で握りしめ、

「あんたの息子、ダービー馬になったわよー!」と、またしても叫んだが、あんたね、いま何月だと思ってんの、そんなことはとっくに知っている!と書いてある大きな尻越しに、

「あいつは、母さん似だからな」と、つぶやかれた(気がする)。

子どもたちのことを褒められると、穏やかで、控えめで、ちょっぴり照れくさそうなステイ父ちゃんなのだった。

そんなこともあってか、オルフェのこともあるけれど、当ブログにおいてステイ父ちゃんの登場回数は1番多かったような気がする。

享年21歳。ヒトに当てはめると70歳くらいでとっくに定年しているオトコ年齢だし、ヒトもこの辺から何となく病院へ通いだしたりするから、しかたのない年齢だったのかもしれない。だけどやっぱりさみしい。いろんな意味でみごとなジジイになったステイに、私は会いたかった。

彼が亡くなった夜、ありったけの愛情と哀悼の意をこめて、ツイッターにこう書き記した。

『ステイは、死なない馬だと、思っていました。』

『ステイゴールドを男にしたオリエンタルアートは今シーズン、いつまで待っても会えない夫の身を案じ、やがて彼の死を知るのだろうか。』

『今オリエンタルアートのお腹にいる赤ちゃんはステイにそっくりだったらいいな。まずは無事に、安産でありますように。』

―――――――――

逝く馬がいれば来る馬もいる。

昨日のきさらぎ賞ではマンハッタンカフェ産駒のルージュバックが牝馬として51年ぶりの勝利。

数日まえから馬券番長とメールでやりとりをしながら、ルージュはカタイ!と太鼓判を押しまくり、ヒモをどうしようかと悩みつつも、ポルトドートウィユ、アッシュゴールドを対抗に入れて弱気の3連複を作った。どっちにしても人気順で荒れない予感通り、魚1枚ようやく買える420円GETで決着。

私的には、セレクトセールで出会ったスイープトウショウの仔レガッタがそこに割り込んでくれることを期待していたけれど、新馬戦からいきなり重賞挑戦ということで、これからの成長力を待つことにしたい。

それにしてもルージュバック。のびやかに上がる回転のいい彼女の脚を見ていたら、レーヴディソールを思い出した。

牝馬の中にダイアモンドの原石をみつけると、たちまち、やれダービーだ凱旋門だといろんなところから声があがるが、実は私もそのクチで、ルージュには父ちゃんとは違う路線で、日本ダービーを経てから凱旋門を狙ってもらいたいと思った。牝馬は気難しいところがあるけれど、彼女の素顔はどうなのか。とても美人だし、気立てのいいこだったらいいな。

さてさて今週は、いよいよおでましになる王子キズナと、今もブエナビスタと見間違えるハープスター出走予定の京都記念!

ここ最近は1番人気が来ない傾向らしいが、そこはこのスターホース2頭。

そんじょそこらの平凡なレースじゃファンは納得しませんよ~。

マッチレースのごとく、稲妻とどろかせて対決してもらいましょう!

0000286968_1 ありがとうステイゴールド。

horseステイゴルード
今年の最初で最後の仔が宿ると良いですねwink

由香さん、おはようございます。
ステイゴールドが亡くなった一報が入ったとき
真っ先に由香さんの事が浮かびました。

亡くなってからの他方面から反響を聞くと
ほんとたくさんの人に愛されてましたね。
古くはナイスネイチャ、近年ではナリタトップロードと
同じように善戦馬たちは何故かファンの心をつかみますね。

黄金旅程…
これから本当に長い旅へ旅立ちました。
でも幸いにも今年も何頭か種付けは
出来たみたいですから、、、残った産駒から
1頭でもファンに愛される馬が出ます様に♪

上坂さんこんばんは。
ショックで放心状態です今も…(TT)
「愛さずにはいられない」本当に素晴らしい
名馬でした。
父スティゴールド何とワクワクする言葉。
スティに似たやんちゃな息子、娘達もきっとみんなに
愛されるよね。
ちなみに私は、ゴールドシップが大好きだ。
何故ならスティの仔だから。
愛さずにはいられません。

上坂さん初めまして
ステイゴールドが天国へ旅立ったことがまだ信じられません
勝手な思いですが、ステイなら長寿の記録を簡単にぬきさりよぼよぼ
になっても頑張る姿を思い描かせてくれる馬だと・・・
お爺ちゃんになった姿本当にみたかったです(ToT)
最後まで人間の思い通りに俺はならんぞ!!っと言っているようですね
永遠に輝け ステイゴールド 北海道のどこかに愛さずにいられない
名馬の証がのこることを願っています。

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以上

上坂由香

出身地
北海道札幌市
職種
エッセイスト

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