6月12日、東京。エプソムカップのパドック。
人気上位の馬たちは、5月のレースを使っていることもあって、みんなそれなりに素晴らしい馬体で歩いていた。目黒記念4着だったレコンダイト(父ハーツクライ)と、新潟大賞典2着のフルーキー(父Redoute's Choice)あたりが、私には特によく見えて、いかにも来そうだなーと、昭和の人間らしく鉛筆の芯をひと舐めして丸をつけた。
2番人気のロジチャリス(父ダイワメジャー)は、またしても4kg増えて550kgの大台に乗り、ノーザンホースパークの馬車馬ジョージにソックリになってしまっていたが、不思議と重苦しさのない様子。メジャー父ちゃんも、そんな感じの馬だったなぁと、また舐めって丸。
お次はってんで、ディープインパクト家からアルバートドックはどうかと見やる。なぜかピンとこない。それどころか同じ3枠のヒストリカルがもー!…おそらくこの子は、父も認知をためらったと思われる「本当に俺の子か」という見た目(個人の感想です)。不憫な子に弱い私は、そっと温情のマルを…。
そんな平和なパドックで、1頭だけ、殺意をみなぎらせる馬いた。
ルージュバック(父マンハッタンカフェ)である。
ただでさえ細い足首でつま先立ちをしながら、やけに激しい情熱を燃やしている。
前走ヴィクトリアマイルでは、戸崎からルメールに乗り替り、その戸崎がストレイトガールで勝つという…。「デビューからずっと私とやってきたのに、あんた、誰に乗ってんのよ!」と思ったかどうかはわからないが、戸崎が自分以外の女に乗っているのを見て、心がざわめかないはずがない。すっかり気を悪くしたルージュは5着に沈んでしまった。
そんなことがありながら、エプソムでは1番人気に推され、このパドックである。ルージュの恨み節をたっぷりと吸収した戸崎は、何食わぬ顔で高楊枝ときめこんでいた。
スタートして先頭より10馬身ほど後ろに付けたルージュは、慣れ親しんだ手綱の感触を確かめながら、静かに外目で折り合っていた。「1番人気なんだからね!」ここでハッパをかけたのは、ルージュの方だったのかもしれない。こういう時の女は強い。
残り200m。逃げたマイネルミラノ(父ステイゴールド)までの距離は、やや苦労するだけあったが、戸崎の男らしく荒々しい追いに応えながら、ルージュは驚異の末脚を爆発!ざっくり言い過ぎだけど、見た目3飛びでミラノをかわした後は、強襲をかけてきたフルーキーに影も踏ませずゴール!きさらぎ賞を勝った時に怪物扱いされたあの末脚が、復縁した戸崎によってみごとに復活した。
これですよ。女の意地。嫉妬をチカラに変えてスパッ!と気持ちいい~じゃありませんか!
ストレイトガールにルージュバック。復活劇の立役者は戸崎。こーゆーものを見せつけられると、私も戸崎をおんぶしたくてたまらない。ここ最近グダグダな上坂を復活させてくれないものか。戸崎なら軽いから、おんぶして100mくらい走れますぞ(小声)。
この後ルージュは休養に入るそうだが、この時期の私が必ず口にする「夏になったら札幌へどうぞ」!戸崎と一緒に札幌記念あたりで勝利のランデブーはいかがでしょう?
夏の札幌を制するものは、秋の栄光につながる縁起の良い開催地。ぜひともご検討を~♪
コメント今更ですみませーん🙋
あまりに共感出来てしまって😆🐴
ルージュの恨み節✨
ホントに思ってそうですよね❗
戸崎🎵私もおんぶしたいです🙋(小声) 笑
nekomanju 2016-06-29 11:46:04