2014年9月7日 日曜日。
新潟競馬場に向かう前、よく立ち寄る場所で海と空の青さに秋の気配を感じていたのはちょうどお昼を過ぎた頃。
午後1時過ぎに競馬場に到着。
パドックに着いて間もなく、川島正行調教師逝去の知らせが届きました。
あれから2年。
明日は故川島正行調教師の3回忌です。
今回は、厩舎取材中に撮った思い出の写真を掲載していきましょう
まずは、歯の治療を終えた江川伸幸騎手を捕まえて、
「アベちゃん、江川が歯を直したから笑ったところ撮ってやって(笑)
江川、笑えよ。エガワのエガオだ」とニコニコしていたシーン
2011年2月。
フェブラリーステークス(GI)の追い切り後 フリオーソとのショット。
こちらはある朝の風景。
川島正行調教師といえば、よくご自身のことを「魔法使いのおじさん(笑)」とおっしゃっていました。
真冬の船橋記念(SIII)は3連覇中でしたが、
暑さは苦手のため、夏場の出走はほとんどしていなかったナイキマドリードで7月の習志野きらっとスプリント(SIII)を制覇
結局それが川島正行調教師にとって最後の重賞制覇となりました。
真夏の魔法のように。
あの時、実際は歩くのもつらい状態にもかかわらず、
集まった皆さんに賞品の花束を配っていた姿を今でもよく憶えています。
それは、常々「地元で強い競馬を見せたい。ファンを喜ばせたい」という思いを口にしていた
川島先生らしいラストシーンだったように思います。
私が川島正行厩舎に携わった時間は8年半。
どの馬も思い出深く、写真を見ればすぐに名前はわかります
アイドルの顔の区別はつかなくても、馬の顔の区別はつくものですね
その中でも特に・・・の2頭。
1頭は、先日出演させていただいた、「銀座競馬倶楽部 村上卓史の馬イイ話」で
「川島厩舎で思い出に残っている馬は?」という質問で名前をあげたアーリーロブスト。
現在は札幌の乗馬クラブに在籍しているそう。
何度か取材でもお世話になっている山際牧場さんの生産馬ということもあって、JRA時代からずっと注目していました。
ある日、何気なく厩舎に行ったら転入してきたばかりのアーリーがいてびっくりしましたよ
いつも舌を折りたたんでいましたっけ。
奥にいてもすぐに出てきて、なつっこく顔を寄せてくれるお馬さんでした。
アーリーロブストの担当は、かつて“川島正行騎手”とのコンビ、エドノボルでダイオライト記念を制した向山厩務員でした。
私がアーリー好きと知っていて、
「なんとかいい成績を出させてやりたくて頑張ってるよ」と話してくれました。
そして、もう1頭。
ほんとにほんとに大好きでした。
9月になるといつも以上によく思い出すクールヴォイス。
代々の担当厩務員さんに大切にされ、普段はとてもおだやか。
でもレースに向かうと表情も一変し、他を寄せ付けない激しさも感じさせました。
今でも、大井に行くと、彼を思い出します。
川島正行厩舎といえば、「馬がリラックスできるように」と植えられた木々や、
季節のガーデニングも美しかったです
なお、現在開催中の船橋ケイバ ハートビートナイターでは、
明日、9月7日にフリオーソレジェンドカップが行われます
気持ちの切り替えもすっきりと潔く、賑やかで楽しいことが大好きだった川島正行調教師。
9月7日は、きっと素敵な1日になることでしょう
アベちゃん、しっかり伝えてくれよ、という声が今でも聞こえてきそうです