第64回東京ダービー(SI)当日の6月6日。
「6月6日に雨ざーざー降って来て~♪」の絵かき歌のごとく、
雨がざーざー降っておりました・・・
最近ずっと南関東の重賞がある水曜日は雨
水曜はいつも雨
歌のタイトルになりそうです。
業務エリアでは傘をさせないので、
今回もカッパに防水スプレーをかけて臨みました
雨男雨女がいたら、小一時間お説教したい・・・
もしかして、わたし・・・かもしれないけれど
でも、やっぱりダービーは「晴れ」舞台なのですよね
どの馬も、関係者も、「ダービー」の舞台を夢見てこの1年過ごしてきたんですもの
そのダービー馬の称号を手にしたのは船橋・佐藤賢二厩舎のハセノパイロ(馬主:長谷川文夫様)
鞍上は2週間前の大井記念(SI)をリッカルド(佐藤裕太厩舎 馬主:(株)レックス様)で優勝、
大井重賞2連勝となった矢野貴之騎手でした。
佐藤賢二調教師は昨年のヒガシウィルウィン(馬主:(株)MMC様)に続いて東京ダービー(SI)連覇です。
矢野貴之騎手
「実感はまだないです。
この前よりも馬が落ち着いていて状態の良さが伝わってきたので、
邪魔しないように乗りました。 返し馬も良いかんじ。
外々を周り過ぎな感じもしたけど、
自信もあったので、変なことをせず、あの位置になりました。
4コーナーからは覚えていないくらい。頭が真っ白でした。
ダービージョッキーになってこんな気持ちのいい雨があるんだなと思いました。」
佐藤賢二調教師
「強い馬がいましたが、勝ってくれて嬉しいですね。
競馬に携わっている方にとってはダービーを目標にする人がほとんどですから。
矢野騎手がいい位置で競馬してくれて作戦通りでした。
でも最後、直線は冷や汗ものでした。
前走使って状態は上向いていたので、良い勝負になるんじゃないかと思っていました。
次走はジャパンダートダービー(JpnI)(7/11 大井)になると思います。
中央から強い馬が来るのでしっかり仕上げていきたいですね。」
ここまで南関東重賞3連勝。
1番人気に推されたヤマノファイト(矢野義幸厩舎)は7着という結果に。
スタート後、他馬に寄られラチにぶつかりそうになる不利が大きく影響してしまいました。
「悔しいです・・・。 不利の影響で馬が怒ってしまって力を出させてあげられませんでした。
一度も気持ちよく走らせてあげられなかった・・・」 と、
目を赤くして、悔しさを噛みしめながら気持ちを振り絞るようにして語った本橋孝太騎手の姿が忘れられません。
「勝てなかったことより、あんな不利を受けて馬が怪我したらと思うと・・・」
こんな時、話を聞くのはほんとうにつらいです。
ここまでの苦労や想いをしっていればなおさら。
話してくれる側も「耐えながら」話してくれている・・・
だからこそ、こういう場でその言葉を届けていければと思います。
馬を騎手を応援している皆さんと共に、
あのシーンが、近い未来、再び笑顔に変わることを祈りながら
ハセノパイロの父、パイロはダーレージャパンファームで繋養されていますね。
以前、取材でお邪魔した時に面会させていただいたことがありました。
「気が荒い」「気難しい」「決まったグルーム(厩務員)しか扱えない」ということで、
馬房から離れたところでお話を伺った思い出があります。
競馬場には来られなくても、
ハセノパイロに関わったたくさんの皆さんが喜んでいるんだろうなぁ
馬の向こうには見えるものや見えないもの、その両方の、笑顔や悔しさがある。
そんなことを思う東京ダービー(SI)でした