おはようございます。今朝は気象庁からの予告通り、関東地方に雪が降って、八王子あたりがニュースで映った途端、あぁ、昨日で競馬が終っていてよかったなと、ちょいと不謹慎な胸のなでおろしからスタート。この雪雲はやがて北上して、明日は北海道が嵐の予感。今日のうちに買い物を済ませて冬眠します。
さて、昨日、中山競馬場で行われた今年のクラシックを占う重要なレース京成杯(芝・2000m)は、プロフェット(父ハービンジャー)が優勝!どこのどなたかわからない一見さん騎手を乗せての快勝でした。
私はパドックを見て、メートルダール(父ゼンノロブロイ)の落ち着き払った様子と、艶やかなお尻で二重丸をくるり。
レースはオンザロックス(父サムライハート)のペースで風通しのよさそうな縦長になり、2番手にアドマイヤモラール(父キンシャサノキセキ)が着いて、そのまま淀みなく最後の直線。ぐずぐずしているメートルにヤキモキしながら、馬群のど真ん中を飛び出した同じ勝負服2頭!ケルフロイデ(父キングカメハメハ)とプロフェットがぐんぐん伸びて、そこにメートルダールが血眼でやって来てゴール!終わってみれば、盛大なキャロットクラブ祭りになりました。
それにしても3着のメートルダールのあの脚!何のことなくテレビ画面から消えて、最後いきなりバーン!と出てきてびっくりですよ。レース後「戸崎だもんな」と、惜しいところを全部ひっくるめて戸崎騎手に丸投げしたのは言うまでもありませんが、一番悔しかったのは戸崎さんでしょうな。
お次は京都競馬場。日経新春杯(芝・2400m)は、無事に走ってくれるだけで親孝行のレーヴミルトラル(父キングカメハメハ)が、最後方から33.1の最速の上りで11頭のゴボウ抜き!まもなく定年を迎えるマツパク翁に、師の一番好きな勝ち方で完勝を遂げ「お世話になりました」と、早めの花束を渡す結果になりました。ミストラルの今後はどうなるのかわかりませんが、大切に使ってこそこの馬という師の優しさを受け継いでくれるところで活躍してもらいたいものですね。
先日、近所の悪友M嬢(競馬初心者マーク付き)が、私のブログを読んで「なんでいちいち父の名前を書くの?」と、どうでもいいご指摘が。何だ今さら、もうちょっと気の利いた感想はいえないものかねと思いながら、私自身が父に恵まれないファザコンぎみの人間であることと、こうして書きながら、馬の特徴を記憶していかないと追いつかないんだよと説明。
ちょいと前までは、ディープインパクト、キングカメハメハ、ハーツクライの3頭のローテーションで何とかいけてたものが、レースごとにどんどん新種牡馬の名前が出てくるので息切れが。競馬は勉強をサボると、奥行きの深い背景が見えなくなり、面白さが半減すると思っている私。気持ちに余裕が出てくると、母の方も調べたりできて本当に楽しいものだよとM嬢に告げたが聞いてないし。そのうちわかってくれるかなぁ。
で、父フェチの私は新種牡馬3頭に会ってきました。
震度5の地震のあった日高地方のその日。ビッグレッドファームにゴールドシップに面会。うっすらと雪の積もった長方形の放牧地に、もう二度とお尻に赤いリボンをつけることのない6冠馬は、置かれた干し草を少しずつ食みながら、とても穏やかな時間を過ごしていました。お~~い!と呼んでも特に反応のないゴルシの鼻先は、寒風にさらされてピンク色も一段と鮮やかに雪の中に映えていました。種付け料300万。日高地方にしてはとても高額設定ですが、彼の血を待ちわびた地元の皆さんに喜んでもらえる馬を出してもらいたいですね。
その後アロースタッドで、ワンダーアキュートとワールドエースにも会ってきました。アローの本間主任が言う通り、おとなしくて優しいアキュートは、ダートで活躍しただけある雄大な馬格。メンコに隠されていた素顔もりりしく、何度も鼻先を撫でさせてくれました。彼の父系には世界的名馬セクレタリアトがおり、その血の期待度が高まりますね。
一方、「何あんた、ちぃ~ちゃいねぇ~」ゴールドシップの皐月賞2着だったワールドエースは、父ディープインパクトにそっくりで、コンパクト馬体に小さな顔。馬房の顔出しに首が届かず、網ごしに鼻をほじらせてくれました。どちらの馬も種付け料50万とお値打ちであることから、まもなく始まるシーズンの頃には、人気を集めるのではないでしょうか。
生産牧場さんからは、早くもママさんたちのお産がはじまりました。
仕事を終えた馬と、これから夢に向かってはじまる新しい命。
春に向けて、ほかほかの湯気とともに、馬産地はにぎやかになってゆきます。