6月18日土曜日から始まった函館開催!(7月24日(日)まで)
北海道に夏の訪れを告げるといわれている夏競馬のスタートは、「いくらなんでも寒すぎるだろう!」という強風と気温のもとで行われた。
金曜日の午前中までたっぷりと雨が降ったり、この地方にはめずらしく、大きめな地震もあったりと、今年の函館開催は小荒れの気配が漂っていた。
私は金曜の夜の高速バスで函館に向かうという前乗りで、市内の親戚宅に宿泊することにしたのだけれど、このバス、なんと6時間ほど乗っていなきゃならないときた。公共の乗り物にからきし弱い私。「どこが高速だよ!トイレタイムなぞいらんから(トイレ付バス)、さっさと行かんかい!」アブナイ…こんな時こそ安らぎの酒を飲もう。車窓をチラ見しながらビールをひっかけて寝ているうちに函館に到着した。
函館競馬場は、まちの温泉街である『湯の川』からすぐ。目の前の道路を路面電車がのどかな顔をして走り、スタンドに立って背伸びをすると水平線が見えたり、遠くには函館山があるロケーション。さらに、函館空港が近いため、競馬場上空を、わりといい感じの爆音を轟かせて、低空飛行で旅客機がじゃんじゃん通過するという、写真愛好家の皆さんにとっては被写体にことかかない素敵な競馬場である。
ここに来るのは函館競馬場がリニューアルオープンした時以来なので6年ぶりだった。
札幌-函館間は、かなりの覚悟がいる300kmという距離。今回、現地リポートをするという仕事を頼まれなかったら、デカイ腰が上がらなかったと思うが、競馬場の素敵スポットを紹介するのはもちろん、グルメやご当地ビールなども見つけ次第発信するという任務なので、朝からビールを少々。こーゆー仕事、サイコー!酒の肴になるくらい、しょっぱい潮風の中でいただく大沼ビール(特設ブースにあります)は大変おいしゅうございました!
前フリがあまりにも長くなってしまった。
まずは土曜日のHTB杯(函館・芝1200m)!
このレースに行きつくまで、3つのレースをパドックだけをみて馬券を買うという荒行を思いついた私は、7Rと9Rの複勝をみごとに的中させ(ここ笑うところです)、意気揚々とメインのパドックを見ると、外目を悠々と歩く15番人気のゴースルー(父アドマイヤマックス)がよく見えてしかたがなく、またしても単複の応援馬券。結果は惜しくも4着で玉砕したが、勝ったのは10番人気のモズハツコイ(父クロフネ)。3連単10万円オーバーをおみまいしてくれた。あー、なんだかなぁ~…。その夜の反省会では、イカ次郎という居酒屋で、仲間内と踊るイカ刺を食べながらタラレバを語り尽くした。
翌日の日曜日は、函館市内がカラッポになっているんじゃないかと思うくらい、競馬場は大盛況!小荒れが連続した昨日のレースとは真逆で、わりと人気順の馬たちがゴール板を駆け抜けるレースが続いていた。
函館スプリントカップ(芝・1200m)の1番人気は、ユタカ騎乗のオメガヴェンデッタ(父ゼンノロブロイ)だったが、私にはなんと11番人気のアースソニック(父クロフネ)の方がよくみえて、身投げをするなら立待岬もあるぞ!と大バクチ。オメガやシュウジ(父キンシャサノキセキ)、レッツゴードンキ(父キングカメハメハ)などををヒモに置く、いつもの1頭軸(たっぷり)流しとした。
レースは、スタートからローレルベローチェ(父サクラバクシンオー)がハナで、後に12番人気のソルヴェイグ(父ダイワメジャー)が追走。シュウジはややかかっていたが、すぐに折り合っていた。
函館の芝は本当に独特で、スタンドから見ていても、その重苦しさが肉眼でわかる。馬が苦労する洋芝が、塩気を含んでさらにじっとりしているというのか、これで、ダラダラ続く坂なんかがあったら、プリンスオブウェールズ風味の芝でもあるなぁーと思っていると、馬群はあまり入れ替わることなく、そのまま最後の直線へ。
遂にシュウジか!いよいよこの函館の地で、いつの間にか僧侶になってしまったイワタのむせび泣きがみられるのか?
実況は2頭の馬の名を交互に叫んでいた。シュウジ!ソルヴェイグ!シュウジ!ソルヴェイグ!
ソルヴェイグ?でや!ここでまさかの3歳牝馬斤量50kgかーーーーー!
ハナ差でシュウジ青年を負かしたのは、丸田騎手のナビでやってきたソルヴェイグ!点灯したレコードの赤い文字!函館の直線は、ものすごい向かい風だというのにもろともしないシュウジとの競り合いを制して優勝を飾った。3着にドンキが入線し、3連単は開幕ご祝儀価格の397,650円とみごとな結果に。・・・あのぅ、地元の方スミマセン、立待岬に行くにはどうしたら…。
まぁ、そんなこんなで、なかなか見ごたえのある函館開催の幕開けとあいなった。
6年ぶりの函館遠征。移動時間の果てしなさはあるけれど、憧れの旅打ちをしている気分になれて、本当に楽しかった。
今回、函館でお世話になったみなさま、ありがとうございました。