2013年11月25日

みっつのモヤっと感。

やや盛り上がりに欠けるとささやかれていたジャパンカップが終わった。

盛り上がりに欠けるというのは、おそらくメンツ的に、強くて不気味な外国馬の参戦が少なかったことが原因だろう。競馬歴とは呼べないほど、浅瀬の波打ち際でぱちゃぱちゃ泳ぐだけの競馬ウオッチャーの私でさえ、何か光をみつけてテンションをあげて行かないと、馬券の買い目も決まらない始末。いつも肝心なところで買いそびれていたエイシンフラッシュを筆頭に上げ、無謀な3連単で勝負したものの、結果はご存じの通り。

「逃げさせられてしまった」と言ってもいいエイシンフラッシュのハナを観た瞬間、晩ご飯のおかず代が消え、静々と無言でホッケの開きを冷凍庫から出す。今夜もオマエか!

札幌生まれの札幌育ちでも、ホッケの顔をみたくない夜だってある。

澱んだ気配の中で、問答無用にホッケはこんがりと焼きあがり、食卓にのぼった。

「チッ!悔しいけどうまいな…」

哀愁のホッケをちびちび食べながら、三つのモヤモヤがお箸の先端に潜んでいた。

パドック。最強牝馬ジェンティルドンナに並んで、このレースの2強だと言われていたゴールドシップのぽわん~した抜け殻を観た時、また始まった!と思った。けっして調子の悪そうな馬体ではなく、むしろ極上に仕上がっていた。滑らかでとてもやわらかく、関係各位からいい感じの評価をたっぷりと受けて周回していたが、私は迷わずこの男を圏外にした。

ステイゴールド産駒には、ある共通点があり、時々ヤル気スイッチの不具合がある。ちょっと前ではドリームジャーニー、矯正済みのオルフェーヴルと、メラメラして怖いくらいの時もあれば、走る前から燃え残りのような終わった感。そうかと思えばいきなり復活!と、なんでそんなに不安定なのよと思うくらい精神的燃焼性能は、本当は臆病でそれでいて妙に気高い馬の原種をみるようだ。競走馬だから、それではイカンのだけれど、スイッチが錆びついて本格的に故障したわけでもないだろう。ただ、やっぱりあのロングスパートを観たかった「モヤ感その1」。

今回は15着と大負けをしてしまったシップだけど、かといって有馬記念でそれがまるまる反映されないこともこの産駒の面白いところ。鞍上の内田騎手は自分を激しく責めていたけれど、どうか過敏にこの結果を受け止めないでほしいと思う。

そんなゴールドシップとまるで真逆だったのはエイシンフラッシュ。へんなひいき目でみなくても、彼のパドックは世界一美しいと思うのは私だけか?フラッシュの馬っぷりの良さを際立たせる堂々とした歩様に加え、その日の府中人口8万人強の視線を釘づけにする首筋のスター性。おまけに手綱を曳く担当の方は、ヘアスタイルもばっちりで、薄紫色の素敵なネクタイにビシッとスーツ姿!

これは間違いなくベストターンドアウト賞(出走馬の手入れが行き届き、パドックにてもっとも美しく見えた競走馬を管理し、かつ厩務員の身だしなみの良い厩舎スタッフを審査・表彰する仕組み)だと思っていたけれど、なぜだかフランス生まれのドゥーナデンが受賞。手綱を曳く外国人の脚の長さに負けたような「モヤ感その2」。

そしてジャパンカップを見事に制したのはウオッカ、ブエナビスタに続く最強牝馬ジェンティルドンナ。昨年に続き2連覇の偉業を達成した。嗚呼、2連覇。史上初の快挙に湧く世間を横目で見ながら、ブエナビスタ最初のJC降着劇が悔やまれて悶々とした。ここであまりそのことについていうと、ユタカファンやローズキングダムに申し訳ないのでやめておくが、今のルールであれば降着にはならないという見解らしいので、思い出の引出しをひっくり返してブエナファンは泣いているだろう。あの日のメジロマックイーンはどうしてくれるんだ!…古い話を持ち出すのは、老化現象のひとつらしい?の「モヤ感その3」。

みっつのモヤをご紹介したあとは、椅子から転げ落ちるくらいびっくりしたトーセンジョーダン3着のブラボー。7歳の大舞台で、いぶし銀が光を取り戻した。ここのところ、トーセンさんやメイショウさんといった、おなじみの個人馬主さんのお馬が好成績を残していて何だか嬉しいな。

Photo

競馬には常に「タラレバ」がつきまとい、モヤっと感がタイアップする場合も多いけれど、競馬ファンは自分なりの展開やドラマを好き勝手に作り出して叫ぶ権利がある。

『寺山修司BOT』という、彼が歴代つぶやいてきた言葉を一方的に発信するツイートを見ながら、これは寺山さんだけの世界じゃない。競馬ファンみんなが抱いた気持ちの数々だから、誰に遠慮がいるものか、言おう、と…その時は胸がハトのように膨らんでモヤ感も晴れるが、なにせ腹筋が無くなってきたので3秒しか持たなくなってしまった(涙)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上坂さんこんばんは。
もやもやでした昨日のジャパンC(;o;)
大好きなシップがまさかの15着…何があった?どぅした??で結局シップしか見てなかった。まぁ~結果はやっぱりのドンナちゃんでデニムちゃんもついでに来て、東京はディープ産駒ねと、納得しつつ…でもやっぱりシップが…年内未定です。エイシンフラッシュは、いい男ですね。真面目に一生懸命走るし、G1には欠かせない存在です。競馬は、何があるか分からない痛感したレースでした。

てるみさん>シップwww今回は走る気がなかったようで、ふわふわしてましたね~。ジェンティはえらいなぁ~と思いますがデニムも強い!そこを負かしたメイショウマンボはもっと強いってことかなぁ?エイシンは、買わないと来るし、買うと来ない!イケメンの気持ちがわかりません(笑)

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