昨日の阪神競馬場。メインのゴール前は、どんな叫び声がとどろいたのか。
「エアスピーーーー!」
「リオンーーーー!」
「ユタカー!・・・」
朝日杯フューチュリティステークスG1(阪神・芝・1600m)は、みっつの「願い」が見え隠れしていて、結果によっては、ふたつの悲願が達成される大レースに!
まずひとつめは、京都デイリー杯で、強烈な脚をみせつけて完勝したエアスピネル(父キングカメハメハ、母エアメサイア)と、同じく京都の新馬戦で、あがり33.4で駆け抜けて華々しくデビューを飾ったリオンディーズ(父キングカメハメハ、母シーザリオ)の、事実上2強対決。
「いつかこんな日がやって来る」
彼らの生まれる前から物語は始まっていました。
同じ父を持つということで、さながら徳川家の大奥状態。「どうか我が子を跡目に…」と、ふたりの側室たちは思ったかどうかはわかりませんが、同じ女性として、これほどシビレる対決はありませんね。母たちは若かれし頃、一緒に戦ったレースがあり、軍配はいつもシーザリオでした。
1番人気はエアスピネル。僅差で2番人気のリオンディーズとなるところが、
ここに、『ユタカの前人未到!JRA平地G1完全制覇!』という、ふたつ目の「願い」が入り、その差を広げていたように思います。エアスピネルは、ユタカの偉業を達成させるためには十分すぎる馬でもあり、ほぼ決まりの空気が日本列島を包み込もうとしていました。
そして、みっつ目の願いは「確かに彼らは強い。でも、そこを何とかしたい!」
師のために勝ちたい願う岩田騎手のシュウジ(父キンシャサノキセキ)や、無敗で進んできたボールライトニング(父ダイワメジャー)、衝撃のデビュー戦をみせつけたイモータル(父マンハッタンカフェ)など、伏兵上等!足軽から天下取りの勢力図です。
―――人馬ともに、いろんな願いがたっぷりつまった最後の直線。
馬群の中から一番早く抜け出したのはエアスピネル。ユタカの悲願を邪魔するものは何もありませんでした。ここで決まるのか、本当に今日、コンプリートをしてしまうのか。世界的にもそんなことってあるのか?なんて、思っていたら、最後方から大外をぶん回されたリオンディーズが猛追してエアスピをとらえ、さらに伸びて差し切り勝ち!2歳チャンピオンに輝きました。
やられたユタカもリオンの強さにはアッパレだったようで、猛烈に悔しがることもなく淡々と引き揚げてきましたが、外を回ってあれだけの末脚。お手馬だったスペシャルウイークの孫にあたるリオン。「あるよね」と思ったかもしれません。だいたい、ユタカのことです。「記録?気にしてないけどね」なんて、白熱する周囲をよそに、案外他人事だったかも~。
やらかしたミルコも「これは勝負だから」と、土俵から落ちた負け力士に手をかさない、いい意味でのダメ出し。今度はエアスピが後ろから追ってくる恐怖と戦うことになるんだと、のどを鳴らして生唾を飲みこんだはずですよ。
何だか今日は、やけにしっとりとここまで書いてきましたが、エアメサイアとシーザリオの因縁対決に心を奪われながら、よせばいいのに、しばらく会っていない息子の顔が浮かんできました。何やら悪い顔をしています。
「おっかさんの若い頃の話なんて、まったく興味はないし、知ったこっちゃねーよ!そんなのいいから、はよ飯出せ」 …息子なんて所詮、こんなものですよ。
リオンディーズもエアスピネルも、今後いちいち母の昔話を持ち出される場合じゃないのかもしれません。
今年の2歳は大粒の粒ぞろい。シルバーステート、サトノダイヤモンドのディープインパクト家、アドマイヤエイカンのハーツクライ家などに完全に目をつけられました。
何の作戦かわかりませんが、フューチュリティにこの一家の産駒が1頭もいなかったことが返って不気味でしたね。あとは無事の成長を願い、雪解けの春を待つことにして~。
さぁさぁ来週は、泣く子も黙らずさらに泣く有馬記念んんんーー!!!
本命はキタサンブラックにゴールドシップが私のファイナル馬券。
有馬記念は「好きな馬」の単勝でイキマス!
ふとしたきっかけでこちらを知る事となり、はや数か月?かな。まるで喫茶店の隣のテーブルでのおしゃべりが聞こえて来てるような、それがまた面白くて、つい聞き耳をたててしまうという、そんな感覚に陥りました。
ゴールドシップに想いを馳せている時、そう言えば由香さんはファンだったっけ?あれ?典ちゃんファン?だよなあ、などと思い出し不定期閲覧の右手がポチッと。
師走のこの時期に祝日ができ、何か「一回休み」的なすかし感覚。忙しさで駆け抜けるのではなく、まあ、ちょっと一息、ね、なんて言われてるようで・・・だから、コメントも・・・してみました。
とーる君 2015-12-23 12:46:42