自分の人生に大きく関わったな、と思う馬が何頭かいます。
あの馬と出会ったから、あの人々と出会った。
あの馬と出会ったから、新しい世界への扉が開いた。
あの馬との出会いが、想像もしなかった未来へと繋がっていた。
それは誰よりも淀を愛したあの馬だったり、
牧場から出発する前日に蕁麻疹を発症。
涙を流していたという、入厩がお預けになったあの馬だったり
会えばいつも「撫でて」と顔を向けてくれたあの馬だったり。
それは、GI馬だったり未勝利馬だったり、さまざまです。
そんな中、11月になると思い出すのは、
この馬。
父タマモクロスの栗毛の牝馬
JRAでは新馬戦で2着でしたが、結局未勝利。
JRAから南関東へ移籍。
その後、岩手で9歳秋まで走りました。
父譲りの激しい気性。
馴致から大変だったそうで、
「競走馬になれないかと思った」と携わった友人が語っていました。
この馬との出会いが、今に繋がっている。
牧場では、
イブキバレリーナの仔だから「ブッキー」と、
愛情いっぱいの名前で呼ばれていたマイネピルエット。
競走成績はけして華やかではないけれど、
私の人生にとって、とても大切な存在です。
空へと駆けて12年。
思い出すことで、また会えた気がします。